複合ターツには、パーツ概要で述べた基本形以外に以下のようなものがある。
複合ターツから1枚切って固定する方法は、単独ターツ固定と雀頭固定がある。但し、雀頭固定は雀頭になる単独のトイツが無い場合に、トイツを含む複合ターツをトイツに固定することを指す。ここでは、基本の3枚組の複合ターツのみ扱う。
基本牌理の選択3にあるように、固定するロスが小さく、ターツ固定の場合は残った単独ターツの価値が高くなるように選択する。また、トイツ含み複合ターツが複合ターツ扱いできる為には他にトイツがある必要がある(無ければトイツ部分を雀頭扱いする為)ので、原則トイツ数≧2を維持するように打つ。
雀頭固定するロスが小さい(=単独ターツに固定した時の価値が低い)方を雀頭固定する。(一方だけトイツ含みならそこを雀頭固定、共にリャンカンなら残るカンチャンの価値が高くなるように。)
残る単独ターツの価値が最も高くなるようにターツ固定する。
リャンカンを含む場合は複合ターツ2組の場合と同様。雀頭有りの場合も同じ。
全部トイツ含みの場合
基本的にチートイを残して雀頭固定。面子があって愚形複合ターツが1つまでで、他はリャンメン以上ならチートイを見切ってリャンメン固定。
0面子なので3トイツからチートイを残す。後はこれまでと同様。
複合ターツ概要で出てきた複合ターツを含む場合のターツ固定比較を考える。
基本形と同様の選択を行えばよい、イーペーコーがあるものは優先的に残す。連続形含みの方が固定しても良形変化が多いので、同じ性質の基本形との選択では連続形の方を固定する。
の形を除き、ターツ固定すると基本形より受け入れのロスが大きいので基本形の方を固定する。
例: →打
雀頭固定の場合も、(雀頭固定するとすれば打)のような、切った牌自身を引いた場合もロスになる複合ターツは固定するロスが大きいので基本形の方を固定する。
例: ポン →打
例: ポン →打(1枚使っている分で)
3枚使いはリャンメントイツ、基本形は愚形複合ターツの場合のような、良形率に差がある場合は微妙。良形変化が少ない外カンチャン以下なら3枚使いをロスが少ないように固定でよいとみるが、良形変化の多い愚形ターツになる場合はターツ固定(特に良形変化に差があれば2枚少なくなるがトイツ固定)する手もある。現時点では結論は保留。基本的に、牌理の原則通り直接の良形率に差があれば良形重視と考えておけば間違いは少ないとみる。
例: →打
例: →打か打か
例: →同上、上より打有力
3枚使い同様固定するロスが大きいので同様に扱う。ロスが大きい物同士の比較は、通常のターツ固定同様固定した時に残る単独ターツがもっとも価値があるものになるように固定する。
例: →打
テンパイに近い段階の受け入れ重視の原則から、手牌の中で最も価値が低い単独ターツを落とす方が速度面で有利。(ターツオーバーは原則嫌う。) 但し、単独ターツ側がいずれも良形、複合ターツ側が愚形であれば、今度は単独ターツを残した方がテンパイに近い段階での受け入れでも有利。この場合、愚形ターツを固定する選択と、(複合ターツがトイツ含みなら)雀頭を落とす選択がある 。固定する場合は、ダイレクトに引いた時の価値が高いように固定する。
雀頭を落とした場合、ダイレクトに雀頭が面子になるような牌を引いた時に雀頭が無くなり一歩出遅れるデメリットがあるが、先に単独ターツがトイツ含み複合ターツになった場合に受け入れで勝る。また、先に単独ターツが面子になった時にも雀頭が面子化する引きを変化としてみれるメリットがある。ダイレクト引きのロスが特に大きい、連続形ターツが無いので雀頭が作りにくく頭が無くなった時の牌姿がいまいち、打点絡みで雀頭が落とせない等の理由があればターツ固定、そうでなければ雀頭落としが有力。
のように、ターツまたはトイツの複数の組み合わせで、1枚切ると(ここではか)複合ターツが残るようなパーツを考える。複合ターツを含んでいるので複合ターツ含みターツとしたが、長くてややこしいので、以後は4枚形と称する。1シャンテンであれば、複合ターツが残るように1枚外すのが受け入れのロスが少なくそう切ればよいが、2シャンテン以上の場合になると、この形に更にもう1枚引く変化や、先に他の部分が面子化した時に余剰牌が出ない(テンパイに近い段階の受け入れ重視)というメリットがあるので、他のターツ落としや、他の複合ターツを固定する方が有利なこともあり比較が難しい。これについては次回以降行う。
4枚形は、なら打でリャンカン、打でカンチャントイツになるように、切り方次第で別の複合ターツになる。残る複合ターツの価値を比較してどちらを選択するか決める。いずれの形でも赤有りで赤が見えてなければ、の受けは優先して残す。
から打か打
他に雀頭が無い場合は雀頭+孤立牌になるので、孤立牌の価値が高くなるよう内側のトイツを1枚外す。雀頭が有る場合は、内側のトイツを残す方が変化で有利。但し待ちの良さていう観点からは外側のトイツを残す方が有利。基本的には2シャンテン以上では内側を残す方が有利とみる。並びトイツ()からリャンメントイツを作る場合はこのような差は無い。守備力の観点からは外側をトイツで残す。
から打か打
3トイツ形の場合はロスの少なさからリャンカン優先。2トイツは良形への変化で選択、変化に大差なければ、ピンフがみえるならリャンカン優先。
から打か打
リャンメンへの変化(引き)をみて打、は打、打両方同じ。
打または打の方が単独愚形ターツを落とすより2枚受けが広いが、目先のリャンメン率(+イーペーコー)をみて愚形落とし。リャンカンとの比較なら打または打。
これでも2枚差よりイーペーコーをみることが多い。が場にみえている、イーペーコーが無くても打点十分のような理由がなければ愚形落とし。暗刻があれば三暗目もあるのでまず残す。や他の飛びトイツも良形変化には差があるが大体同様に考える。
< < (価値の低い方を前述の比較に従いリャンカンまたはカンチャントイツ固定)
いずれも受けと変化を考えると外カンチャンより残す。内カンチャン以上との比較で固定。
< < <
と外カンチャンの比較でやや外カンチャン残し有利。との比較は微妙。やは弱いがペンチャンよりは残す。
このあたりは手牌の他の形によるところもあるので、後で詳しく検証したい。
ターツオーバーの形なので打としそうになるが、打のツモと打のツモはリャンメン確定の後者が有利。ツモは完全シャンテン(受け入れを増やさない牌が無く、テンパイ時に必ずリャンメンにできる)になる前者有利だが、良形が確定する受けが多い方が有利とみる。
このように、4枚形が面子化すると良形確定する場合は、例外的に一旦ターツオーバーに受ける方がよいとみる。
4枚形に1枚加え、単独ターツ+複合ターツの形になったもの(5枚形)について考える。4枚形が単独ターツ(トイツ)×2の形だったので、5枚形を4枚形にするのはターツ固定の一種である。複合ターツを愚形固定するのに相当するので、4枚形よりも手をつけにくいことが多い。
いずれも外カンチャンより残す。内カンチャンとの比較は微妙だがリャンメン変化が大きく内カンチャンを残す方がよいとみる。リャンカン多トイツは、他に頭があれば頭落とし、無い場合は愚形より残す、リャンメンとでもの二度受けのようなリャンメン落としのロスが1種のみならリャンメン落とし。
リャンカン多トイツは残して複合ターツを固定。他は良形複合ターツがあればそれを良形固定、愚形複合ターツとの比較なら5枚形から1枚外す。
4枚形から1枚外して複合ターツにする。
5枚形に1枚加わって複合ターツ×2の形になったものを6枚形とする。6枚形から何を切るかで別の5枚形ができる。
これらの優劣は、複合ターツ固定比較の項目等のこれまでの知識を用いれば判断できる。
→打
トイツ含みの複合ターツは2組。よって3トイツ形にする打よりも2トイツにする打有利(打はマンズが変化した時に劣る)。
→打
トイツ含みの複合ターツは3組(うち愚形2組)。この理屈だと打としそうだが、今回はの形が残るので十分良形になりやすく完全シャンテンになる可能性も高いので打。
他に、リャンカンとカンチャントイツ(もしくはリャンカン、カンチャントイツ同士)の比較はリャンメンへの変化(同程度ならピンフがあればリャンカン)を考慮して選択すること、2枚差よりはイーペー目を残すことを押さえていれば他の形にも対処できる。これは6枚形以上になった場合も同様。
基本的に受け被りターツを落とせば良いが、変化の多い内カンチャン形の受け被りターツだと例外もある。
→打
外カンチャン以下の4枚形。直接のロスが少ないのは打だが、1シャンテン時の広さと変化を考慮してマンズ4枚形を外す。の方がより2枚広いが、この手も1シャンテンになった時にの方が広くなりやすい。との比較は微妙。
→打
外カンチャン以上の4枚形。4枚形とターツ固定比較同様ロスの少ないターツ固定が有力。打。