浮き牌を残せ

南家配牌 ドラ(9)
一一二三四四六(3)(7)(9)2357

現代麻雀は手役軽視、スピード重視と言われます。かつては三色は麻雀の花形とされてましたが、最近では、「麻雀に三色はない」という言葉も聞きます。

その為上記の手牌でも、三色は考えず、唯一の浮き牌である(3)に手をかける人も多いのではないでしょうか。

ここで、手牌をパーツ毎に分けてみると、一対子が雀頭で、面子が1つ、搭子が4つに分けられます。麻雀の和了形(面子手)は4面子1雀頭ですから、面子と搭子合わせて5個あるこの手は、和了形になるまでに必ずいずれかの搭子を落とすことになります。(この形を搭子オーバーと呼びます)よって、搭子を落としても即面子を逃す牌を引かなければロスにならず、搭子落としをしてもあまりスピードは落ちないのです。

ならばこの時点では、123、234三色の打点上昇が狙える浮き牌(3)をまだ残すべきでしょう。役があれば食い仕掛けがきくので、スピードが落ちるのもカバーしているのもあります。

(3)を残すとすれば後はターツ選択ですが、私は5を推します。何故なら4を引いた時に面子ができる分両面変化が少なく、8引きの両面変化は残せるからです。このように、「面子候補が5つ以上ある場合は、打点アップがみえる孤立牌を残しつつ、最も価値が低い搭子を落とす」のが良いことが多いです。

この手牌が最高に育てば、

一二三(2)(3)(7)(8)(9)(9)(9)123

(1)リーチツモ の6000-12000も有り得ます。一方、三色を目指すも(3)にくっつかず、更にはドラも出ていってリーチのみ1300になることもあります。しかし、それはそれで良いのです。大切なのは、単に「三色よりスピード」と決めつけず、今回のように手牌と局面によってパーツの価値が変わることを認識し、そのうえで最も価値が低い牌を切り続けていくことなのです。

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