もっと頭がいい人の麻雀?

南1局西家 4巡目 ドラ五 満貫でトップ
r五(7)(9)24556699東東白

今回の牌姿は、近代麻雀2009年3月15日号の、「頭がいい人、悪い人の麻雀」から拝借しました。福地先生の回答は打白。理由は出来にくいメンホンは狙わず、ダブドラの赤r五を使った最速のテンパイのみを考えるというものでした。

ここで、前回同様手牌をパーツ毎に分けて考えます。9東が雀頭になりそうなのでここでは9とすると、面子候補には456(7)(9)56東東の4つがあります。よって、ここで搭子を落とす打(9)とすると、面子手の和了に必要な4面子の候補が足りなくなり一歩出遅れることになります。(今回はチートイの2シャンテンでもあるので、シャンテン数自体は変わりませんが)

しかし、ダブドラの赤r五は打点的に何としてでも使いたい牌ですから、孤立牌とはいえもう面子候補に数えるべきです。そうすると面子候補は5つ、つまりこの手は実質的に搭子オーバーなのです。赤r五を使うことが前提なら、ここで愚形搭子を落としてもさほどスピードは落ちません。

ならば2白を残し、赤r五を使わなくても満貫が狙えるメンホンも視野に入れた方が、逆転の可能性が高まると言えるのではないでしょうか。以上の理由で、私は打(9)とします。

古い戦術書には確かに、四面子をどこで作るかを余りに軽視した無理な手役作りを推奨する内容が多く見受けられますが、昨今の麻雀はスピードを重視するあまり、残しても差し支えない手役の芽を摘んでしまう選択が見られがちです。

麻雀には三色もチートイもメンホンもあります。スピードか手役かもあくまで手牌と局面に応じてパーツ同士を比較して決める。これこそ真の“牌効率"なのです。

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