浮き牌とペンチャン1

「ペンチャンと孤立牌の3〜7がある場合どちらを先に切るべきか」

この問題は昔から何度となく議論されており、性質の違う有効牌を比較することの難しさを象徴していると言えます。今回はこの問題に対する私の考え方を述べようと思います。

南家5巡目 ドラ(8)
一二七(3)(4)(6)(7)(8)115北北北

この手牌なら私はペンチャンを残します。何故ならダイレクトに三を引いた場合は勿論、先に(2)(5)を引いた場合でも、六八46ツモで両面テンパイになる1シャンテンよりはペンチャンテンパイでリーチを打つ方が有利だからです。このように、基本は変化より直接の受け入れ優先でペンチャン残しでよいと思います。

しかし、もしこの手牌で5が赤ドラなら先にペンチャンを落とします。何故なら今度はペンチャンを落として(2)(5)を先に引いたときに、

七(2)(3)(4)(6)(7)(8)11r5北北北

となり六八134567ツモでペン三のリーチドラ1より優れたテンパイになります。これは「科学する麻雀」の手変わり待ち基準でも中盤までならこの1シャンテンの方が有利になります。

このことから判ることは、ペンチャンと孤立牌の3〜7を比較する時は、「孤立牌を切って手が進んだ時に次に切られる牌」が何であるかが鍵になるということです。その牌がドラ等の、ペンチャンよりはっきり残すべき牌であれば、シャンテン戻しでもペンチャン落としが有利になりやすいのです。

ペンチャン落としが有利になりやすいと考えられるケースには実はもう一つあります。それがどのようなケースであるかはまた次回お話したいと思います。

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