打牌ミスの対策法1

顕在的なミスと潜在的なミス

ミスしているつもりはないのに何故か結果はふるわない、麻雀は運ゲーですので非常によくあることです。しかし、長期の成績を見ても勝っているとは言えない(少なくとも、トップクラスが残した成績より明らかに劣っている)のであれば、そんなにミスをしているつもりがなくてもどこかでミスを積み重ねている筈なのです。この、ミスしているつもりはないと言う場合のミスが顕在的なミスであり、知らず知らずのうちに積み重ねているミスが潜在的なミスになります。潜在的なミスはただでさえ気づきにくいものですが、結果的にミスがミスでなくなることが頻繁に起こる麻雀の運ゲー性が更に拍車をかけています。また、正解が結果的に失敗になることもしばしば起こるので、正解を顕在的なミス、あるいは潜在的にはミスだったのではと誤解してしまうこともよくあることです。

どのようなミスが顕在的(潜在的)であるか

麻雀における技術は麻雀技術論に挙げたようにカテゴリ分けすることができます。それらのそれぞれにおいて、顕在的、潜在的なミスにどのようなものがあるかについて挙げていきます。

牌効率(打点効率、手役構成技術、先制時におけるリーチ、鳴き判断を含む)

顕在的なミス:
単純な孤立牌、ターツ同士の選択ミス、手役やドラの見落とし、手牌の関連牌の切れ具合の見落とし
潜在的なミス:
異なる性質を持つパーツ同士を比較する場合の選択ミス、リーチ、鳴き判断のミス

牌効率などは基本で、上級者であれば誰でも極めているものであると言うのは全くの誤りです。正確に言えば、そのような発言をする人は、牌効率という言葉を、上で挙げたような顕在的な部分だけに限って用い、潜在的な部分に関しては、状況による、個々人のスタイル次第と考えているのです。確かに、状況による、好みで選んで構わないとしか言いようがないほど、現時点では微妙な選択もあります。しかし、本来60対40くらいは差がつく選択や、優劣自体は微妙ではあるが容易に(当戦術論で牌効率として述べているものの内容を理解していれば)比較できるものに関しても上のような発言をする打ち手が極めて多いものです。

潜在的なものの中でも、鳴き判断、及び鳴きを考慮した手組みに関してはとりわけミスかどうか判断し辛いところです。結果的にも正解だったかどうかが判り辛い上(ツモが変わったから云々という”オカルト”で判断するのは論外としても、鳴けばその後の他家の動向が変わる可能性は大いにある。鳴いたことによって他家が警戒するなどの、潜在的メリット、デメリットを比較することは極めて困難)、正着を導き出す為に、牌理的なアプローチ(ペンチャンよりカンチャンのような単純なターツ選択で用いるような手法)や、統計的なアプローチ(手変わりを待つくらいなら多くの場合で即リーチに踏み切ったほうが良いということが統計から示されたように)を用いることも難しいからです。現時点では、上達のための方法論2で述べたような、自分の戦績データと強豪のとを比較することが最も有効であると考えます。一般的な傾向としては、多くの打ち手はまだまだ鳴きに関して消極的であるようですが、フーロ率は高いけれど勝てていない(和了率があまり高くない、放銃率が高い、和了素点が低い)のであれば仕掛け方、放銃率が高い場合は押し引き判断も見直した方が良いでしょう。

他の技術に関しては次回以降書きます。

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