トイツ落とし

牌効率論4の内容と被るところもあるが、(単独)トイツ内での比較も行う。

トイツ落としの手順

トイツを落とす選択が考えられるのはトイツが2組以上の場合で、トイツが2組の場合は愚形ターツがあればそちらを落としたほうが変化の面で有利なケースが多い(牌効率論4参照)。

但し、面子やリャンメンが少なく特に愚形ターツが多い場合には、2トイツ形でも先にトイツを払ったほうが良くなるケースも出てくる。何故なら、テンパイ以前に愚形部分が複合ターツとなって3トイツ形になることがほとんどで、予め端のトイツを落としておけばその時に先に愚形を払った時より手広い2トイツの形になるので、テンパイに近い段階で受け入れが広い形になった方が良いという理論に合致するからである。

トイツが3組の場合は基本的にトイツを優先的に外す。但し、将来すぐに今2トイツにするよりも手広い2トイツの形になるような手は、上記と同様の理屈で3トイツを維持する方が良くなる。

トイツが3組の場合、二二四四のような飛びトイツ(一一二二の形も同様の理屈が成り立つ)があれば、ここから1枚外しても三の受け入れが残る一方、他の単独トイツから1枚外すと二の受け入れがなくなる(雀頭が無くなるのでシャンテン変わらず)ので優先的に外す。但し、これはあくまで3トイツから外す場合のことであり、4トイツ形の場合は他のトイツを落としても三の受けは残る。しかもイーペーコー目ができるので寧ろ他のトイツを落とすほうが良くなる。二二四四から打二とするか打四とするかは、牌効率論5で述べたように、ここから一面子で良しとするなら打二、一面子一雀頭を考えるなら打四が良い。

飛びトイツの形が無ければ、3トイツから単独トイツを落とす優先順位は、孤立牌同士の比較と同じ手法を用いることができる。(基本的には端に近いトイツを落とし、一一五五(1)(1)とあったら三引きのリャンカントイツの形があるから一五(1)から(1)を切るのと同様に打(1)。)孤立牌内の優先順位について次回以降で詳しく考察する。

浮かせ打ち

今まで述べてきたトイツ落しは、どれも一番不要なトイツを2枚とも落とす場合についてであった。トイツ落しにはもう一つあり、トイツ(主に中張牌トイツ)から1枚だけ落とし、残した孤立牌へのくっつきを狙うものである。このような手筋を浮かせ打ちという。浮かせ打ちを用いるのは、くっつきの変化をみたいが、他のターツにどうしても手をかけることができないような場合である。(残りのターツが全てリャンメン、手役絡み、一一七九77789一1枚切れ)のように愚形ターツはあるが変化せずにテンパイした場合にシャボ待ちが残ると苦しい場合等。)

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