先制リーチ判断

  • メンゼンで先制テンパイした場合はほとんどの場合即リー

まずこのことを押さえて下さい。では、どのような場合にダマ(あるいはテンパイ崩し)をすべきでしょうか。

ダマテンのケース

(1)ダマで和了した場合に、リーチして和了した場合と最終的な順位期待値が(ほぼ)同じである場合

例としては以下のような場合が挙げられます。

  • オーラス上がればトップの役有りテンパイ時(役無しの場合は、後で述べるダマにすべき条件を満たしていない限りリーチが正解です。)
  • オーラスリーチして(ツモか直撃+裏1)でも、ダマで和了した場合と順位が変わらない場合(トップの子に満貫直撃でも逆転しないが、ダマでどこから和了しても2位になれるピンフドラ1テンパイ等)
  • ラス前(半荘なら南3)で、ダマでも和了することでオーラス誰に跳満ツモられても捲くられない場合
  • トビ寸前の他家が居て、ダマのままでもツモるかその他家からの出上がりでトップ終了できる場合

点棒状況を考慮してリーチ判断を変える場面は、ほぼ南3以降とトビ寸前の相手が居る場合に限られます。(もちろんそうでない場面もありますが、その場合は、以下に述べる点棒状況以外の要素が主因になります。)

(2)ダマでも十分に高い為、リーチによる得点上昇効率が悪い場合

  • ダマで倍満以上確定手
  • 序盤かつ良形以外のダマ跳満以上確定手
  • 出アガリ60符以上の3翻手(例:二三四五(9)(9)(9)111中中中、リーチしてツモってもダマ出アガリと同じ満貫)

ダマで満貫手(ダマ4翻・5翻)の場合はどうすべきか

科学する麻雀』では、リーチが掛けられると3人ともオリてしまう場合は4〜6巡目以降ダマ、2人がオリてしまう場合は7〜9巡目以降ダマと記されています。しかし、実は科学する麻雀のデータは、ダマの場合の和了率が、実戦より有利なものとなっています。理由はデータを取る際に用いられたシミュレーションにおける仮定にあります。

  • ダマの場合の他家の巡目テンパイ化率がリーチの場合と同じとして考えている。(実際はリーチすることで他家のテンパイ化率は下がるので、その分ツモ和了の可能性が増え、和了率にそこまでの差がつかなくなると考えられる。)
  • ダマの場合、他家3人がランダムで牌を切るものと仮定されている。(実際は、中張牌は使われやすいため出にくく、逆にヤオ九牌は出やすい、テンパイの待ちも中張牌になることが多いので、ダマでも出アガリし易くないケースが多く、和了率にそこまで差がつかなくなると考えられる。)

上記の問題点をふまえてデータを出している方々がいらっしゃいるので、そちらを参照させていただきます。

マッタリプログラミング日誌 「良形ダマ立直比較
良形ダマ立直比較

このデータと、リーチ時の和了率、和了時平均得点(子のダマ4翻、5翻をリーチした時の和了時平均点はそれぞれ約10,800点、12,800点)とを比較してみます。

先制良形テンパイであれば、12巡目であっても、リーチ和了率は約50%ある一方、ダマにしていても和了率は5%程度しか上昇しません。よって、打点上昇率の方が大きく、リーチで良いことになります。流局間際であればリーチ棒の損失もあるのでやっとダマが良いくらいです。

愚形の場合も、ダマが有利といえる巡目は12巡目以降ぐらいです。(これも流局時のリーチ棒損失の影響が大きい。)ですが、リーチが特に有利となる巡目もないので、良形変化等の手変わりがある場合はダマで良いでしょう。同様の理由から、愚形ダマ5,200点は科学する麻雀では中盤以降はダマと書かれていますが、手変わりがなければ終盤以外はリーチで良いでしょう。

また、上のデータより、和了率は明らかに、リーチ良形>ダマ愚形であるので、科学する麻雀に述べられているダマ愚形≒リーチ良形は誤りです。

しかし、このリーチ判断は、特に状況を考慮しない場合のものなので、実戦ではダマにした方が良い状況もあります。

追記

リャンメンダマ満貫
13巡目以降ダマ1.5人程度攻めてくるなら流局間際のみダマ
リャンメンダマ6,400点
10巡目以降ダマ
愚形ダマ満貫
1.5人程度攻めてくるなら13巡目以降ダマ
1人攻めならほぼダマ
愚形ダマ5,200点
1.5人程度攻めてくるなら14巡目以降ダマ
1人攻めなら8〜9巡目以降ダマ
愚形ダマ6,400点
1.5人程度攻めてくるなら11巡目以降ダマ
1人攻めなら常にダマ(しかし、愚形ダマ6,400点の形は多くは出やすい待ちでない七対子ドラドラか四暗刻の手変わりがある確定三暗刻ドラ1なんで大抵ダマになりそうである。)
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