フーロ判断

仕掛けを考慮した牌効率上の技術は、
(1)仕掛けるかどうか
(2)仕掛けているとき(または仕掛けることを前提としたとき)の牌の残し方
(3)仕掛けの利く手役を考慮した牌の残し方

に分けられます。(麻雀に限らずどのような技術であれ、このようなカテゴリー分けをすることで、少ない分量で効率良く技術を習得することができるというものです。)

前回は主に(2)について述べました。今回は主に(1)について述べたいと思います。(主にとあるのは、複数のカテゴリーに属する技術もあるからです。)

フーロの判断基準

鳴くかどうかの判断については色々言われますが、基準は「速度」と「打点」の二つで十分です。気をつけねばならないのは、あくまで、鳴いた形と鳴かなかった場合の形とで比較せねばならないということです。鳴いて愚形1,000点を、出来もしないメンタンピンと比べて悪いなどと判断してはいけません。鳴かなくても十分間に合う上に高ければスルーですし、メンゼンでは遅い上に大して高い手にならないのであれば、かなり強引な仕掛けもありなのです。

例:ドラ西
三四八八(2)(3)(4)(6)(7)(7)678 →8巡目以降はポン・チー聴
このようなメンタンピンが見込める完全1シャンテンであっても、8巡目以降は仕掛けてテンパイとる方が良くなります。テンパイ濃厚な他家が居たり、親番であればもっと早い段階から仕掛けが有利になります。

ですから、役ありが確定している場合で、愚形残りの1シャンテンや2シャンテン以下であれば尚更鳴いていくことになるのです。役牌が基本1鳴きであることもうなずける話です。

原則、一度鳴いていれば手が進むものは全て鳴いて構いません。速度は上がっても打点は下がらないからです。

例:(3)(4)(5)(6)(7)2499北 ポン曲白白白 →(2)(5)(8)チー
(2)(5)(8)も仕掛けてテンパイとる。

但し、鳴けばそれだけ有効牌が減るため、面子が十分に足りてないところからの残る形が弱くなる仕掛けは、早いテンパイが組みにくく(孤立牌を面子候補化しにくくなるので)、愚形にもなり易いためそこまで速度が上がるわけではありません。更には、ドラや手役等の打点面での手変わりの可能性が減ることもあります。これらの要素で例外的に仕掛けないケースも出てくるでしょう。逆に言えば、4面子1雀頭の候補が揃っている場合は、どこからでも出るポン見るチーで何の問題もないとも言えます。

役が確定しない鳴き(片和了りの形が残る可能性のある鳴き)はどうでしょう。

確かに、リャンメンより先に愚形を鳴きたいように、役が確定する方から仕掛けられる方が優れています。しかしこれも、あくまでスルーした時との速度と打点を比較したうえで判断しなくてはいけません。無闇に片和了りを嫌うのはナンセンスです。鳴かなければ間に合わないような手であればどこからでも鳴き、微妙な手であれば役確定や愚形処理等の、急所だけ鳴くようにすれば良いでしょう。

例:配牌 ドラ五
一六(3)(5)(8)1229白發中中 →中1鳴き
余りいい配牌ではないが、中は出たら1鳴きして打一。役を確定させることで、後々孤立牌がターツ化して面子候補ができて形が整ってきた場合に仕掛けられる権利を残す。中ポンしたすぐに(4)が出ても面子が十分に足りてないのでスルー。

例:4巡目 ドラ一
二七九(5)(6)(6)11r56白中中 →中ポン打二
4面子1雀頭の候補は揃っているが、まだ1面子もできていない。故に、鳴くことで有効牌が減るデメリットの影響を受けず、尚且つ鳴かないと間に会わない可能性大。よって、中はもちろんのこと、鳴ける牌は全部仕掛けて打二。見え見えの後付けになっても構わない。

喰い替えや喰い伸ばし

これも嫌われることが多いのですが、たった1巡で打点増加や良形変化するのですから大変お得です。既に仕掛けている場合は積極的に使いましょう。

例:喰い替えなしルール 西家 ドラ2
23345678西西 ポン北北曲北
西が出たらポンして打3
9が出たらチーして打3
2が出たらチーして打8
r5が出たら34でチーして打8
6が出たらチーして打3(上記の変化が無くなるので微妙)

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