仕掛けた場合(あるいは仕掛けを考慮する場合)は、メンゼン時とターツや孤立牌の価値が変化する場合がある。今回はそれについて取り扱う。
チーは上家からしか出来ないが、ポンは誰からでも出来る為。3トイツの形であってもトイツを優先することが多い。愚形ターツを残し2トイツにした場合より受け入れが2枚少なくなるが、ポンできる2枚(4倍速で8枚相当)とチーできる4枚(2倍速で8枚相当)との比較なので受け入れでは釣り合い、3トイツの方はポンの後更に2トイツの形が残るので残った形で3トイツ残しが有利になるからである。愚形ターツの方は下家や対面に待ち牌を切られることで更に悪い形が残ってしまう可能性があるからというのもある。(もちろん、リャンメンより優先することはないし、 ポンからは残った形の強さで打とすべき。)
これも鳴ける影響の為、受けのロスが4枚から8枚相当になる。ターツオーバーのような3〜7孤立牌を優先する場合でも、孤立牌を残すメリットがそこまでない形ならターツオーバー形を残す。
鳴き易い為。メンゼンなら良形への変化を見て数牌トイツ優先だが、鳴く手であれば字牌トイツはトイツの中でも最優先。オリに回ることになった場合にオリやすいというメリットもある。2と7等の比較ならそこまで鳴きやすさに差がないので変化を優先することが多い。同様に、同位のターツの中でも鳴き易いターツが特に有利になる。何が”鳴き易い”かは河の状況に左右されることが多いので河(特にチーもできる上家)にも注意する。
序列自体がメンゼン時と変わるわけではないが、トイツができやすいのでより鳴き易い形になる。またから・・チーでもリャンメン変化、からチーでもリャンメン変化する。一手でリャンメン変化するのであるからもちろん仕掛けるべき。このような仕掛けを喰い伸ばしと言う。見落とししやすいので注意したい。
からは・・・チー、からは・・・チー(流石にを鳴くことはほとんどない)で一面子と一リャンメンターツができるので益々強い。愚形ターツの価値も高くなるが、鳴ける箇所が多いことから価値の上昇具合はこちらが上。牌効率論23でも述べたが面子候補が足りない時点からの仕掛けはあまり速くならないが、4連形や中膨れがあれば別である。
からチーで一面子と一リャンメンターツ、からチーで一面子と一リャンメンターツ。からは・・・、からは・を鳴くことも一応できる。愚形が残ってしまい、スルーしてより良い有効牌を引くことも多いのであまり有力な仕掛けではないが、巡目が深い等テンパイを急ぎたい場合は鳴く。鳴ける牌が多いのと、トイツができやすいことから、若干亜リャンメン形が一間開きより有利。全体の序列自体はメンゼン時とほぼ変わらない。だけチーと連続形の作り易さから若干3〜7孤立牌より有利になるくらい。
次回からは手役、ドラ関連、主に仕掛けを考慮した手作りを中心に扱うが、便宜上メンゼン限定の手役についても扱っていく。(仕掛けに関する技術だが、押し引き、読みに関連する技術はそちらの方で解説。)