対々和

基本的にトイトイを狙って鳴いていくのは刻子とトイツが5組ある場合である。(勿論、6組あれば七対子のテンパイなのでテンパイに取るべき。)トイトイ以外の役が無い場合に4組以下から仕掛けるのは苦しい。他に手役があり(役牌やタンヤオ、ホンイツ等)、あわよくばトイトイが複合することを期待する場合はこの限りではない。

七対子との分岐点

以下のような要素がどちらを選択するかの判断の基準となる。(牌効率論21より。)

トイトイ有利のケース

  • 刻子がある
    1刻子4トイツになれば七対子に決めて刻子を外すことはせずに両天秤に構え、仕掛けられる牌が出たら、鳴いてトイトイのほうが大抵の場合上がりやすい。チートイ限定の9枚の1シャンより、仕掛けが利く6枚の方が、鳴き辛いトイツがあっても速いことが多い。
  • 役牌トイツやホンイツ等の手役があり、打点の増加が見込める場合
    特に、トイトイが崩れてもそこそこの打点が見込める場合は、刻子が無くても仕掛けていくほうが有利になることが多くなる。また、トイトイはテンパイ以前の段階で余剰牌(受け入れを直接増やさない牌)を1枚持って、重なった場合は更に高打点の手に渡ることができるというメリットもある。
  • 端牌トイツ等仕掛けやすいところが多い
    仕掛けにくいところから鳴けるようであればより良い。
  • オーラス僅差のアガリトップ
    仕掛けが利くメリットが大きい。
  • 役牌赤やタンヤオ赤を本線とした仕掛けで、あわよくばトイトイをつけて満貫にする場合

チートイ有利のケース

  • 2枚切れていて刻子になり得ないトイツがある
    この場合は(他の面子手がなければ)七対子に決め打って刻子から1枚切るべき。
  • 刻子が無い場合
  • 他に手役が無い場合
    チートイにはリーチがあるので打点面で有利。
  • 孤立ドラがある
    役と複合しやすいのがトイトイのメリットなら、ドラを使いやすいのがチートイのメリット。
  • トイツが鳴きにくい
  • イーペーコー等メンゼンで他の面子手も見込める場合
  • 余裕のあるトップ目等守備を重視する場合
    既に切り辛い孤立牌が存在する場合も同じ。
  • 四暗刻1シャンテンの場合(2刻子3トイツか3刻子1トイツ)
    基本的に鳴ける牌が出たら1枚目から鳴いてテンパイ取るべき。ツモって満貫(後者からのポンは満貫確定)なら十分で、スルーして四暗刻が出来ることはそう多くはない。離されたラス目等、点棒状況的に狙ったほうが良い場合だけ狙う。
  • 2刻子4トイツの場合(例:一一一三三三225599北北
    トイツを落とせば四暗刻1シャンテンになる一方、刻子から1枚外せば一三259北引き以外で七対子テンパイ(フリテンの可能性はあるが)という極めて手広い1シャンテンとなる。これも上と同様、点棒状況に特に問題なければ刻子から1枚外す。但し上と比べると優劣は微妙。他にトイトイ狙いが有利な要素(トイトイ以外の役が存在、七対子狙いの場合即リーチにいける牌が少ない等)があればトイトイを見たほうが良いとみる。

参考文献:初中級者のための麻雀何切る問題集 「牌効率 チートイ・トイトイ

(1)

ドラ 6
六六八八(1)(2)(2)(3)116678 →打8

チートイに決め打ちの(1)(3)78切りか、メンツ手の(2)切りか、どちらかしか選べない。
チートイ・・・受け入れ9枚でチートイドラドラの6400テンパイ
(2)切り・・・六八1の6枚でリーチドラ1の2600、七の4枚でリーチ一盃口ドラの5200テンパイ。

ただし(2)切りなら五567でリャンメン変化がある。特にr五r5に対応できるのは大きいが、この程度ならドラ6が出ていかないようにチートイに固定してしまうのが良いと思う。ドラを場に打ち出すというのは確実にリスクを冒しているからだ。(1)(3)78のうち山にいなさそうなものを切ればよいが、8を切ればr56に対応できるので、他に情報がなければ8切りを正解とする。

(2)

ドラ 8
六六七七(5)(6)(8)(8)566788 →打六

この問題は簡単ではない。実戦的には六(5)のどちらかを切れれば問題ないようなところ。

六切りは和了率重視。鳴いて3900狙いが本線。鳴いても赤や三色やドラポンで容易に満貫まで見える。メンゼンで三色狙いは案外難しく、567三色だとドラが出ていったりしてうまくいかないので、序盤でもr五(8)r578は鳴いてわかりやすいイーシャンテンにするのを推奨。

(5)はチートイのイーシャンテンを維持しつつ、五八引きの二盃口まで視野という高打点狙いの打牌。

どちらを正解とするかだが、管理人ならここは六切りをおすすめしたい。(5)切りの主なメリットであるチートイは待ちが劣るし、運よくドラや赤が鳴けた際に六六七七が重くさばきにくい形になってしまう。ミニマム3900で十分と考えて形良くいくのが本筋と思う。

(3)

ドラ 北
三三四七七八八九(3)(4)88中中 →打(4)(3)

8切りはスピードなら一番。中ポンに期待しつつ、完全イーシャンテンを目指す。こういう形ならチートイは見切ったほうがはやいので、あがってトップならこれだろう。ただし打点は一番低い。
中切りは門前リーチ派の一打だが、かなり遅い上に打点も大したことはないのでイマイチ。

(4)(3)切りはチートイとトイトイ変化を最大限に狙う高打点狙いの一打。中ポンができれば、スピード的にも8切りを上回り、自然な仕掛けでトイトイに移行できるベストなイーシャンテンになる。これが正解だ。

四切りはチートイのイーシャンテンにはするが(3)(4)のリャンメンに手をかけるのは気が引けるという打牌だが、よく考えれば三四のリャンメンを消しているし、イーシャンテンの形を悪くする一番筋の悪い打牌だ。

特に赤なしのルールでは、こういった役牌があってドラがない手でトイツ手を見切ると打点がかなり低くなることが多い。トイツ手一気寄せのリャンメン落としは、赤なし攻略には必須の手筋だ。赤ありだとトイトイ・チートイの価値が下がる(赤に対応しにくいため)が、それでも(4)(3)落としがベストだろう。

(4)

ドラ 北
三三三八八(1)(1)(5)(5)8北白發發 →打8

1アンコ4トイツ形でアンコを残すか5トイツにしてチートイの受け入れを多くするかは、手牌によって違う。

アンコを残すのは、
@役牌トイツ・アンコがあるか、タンヤオがつく
A死にトイツ(残りの二枚が枯れているトイツ)がない
Bトイツが端牌だったり字牌だったりで鳴きやすそうなとき

で、アンコを残さずチートイに決め打つのは
C浮いたドラがある(特に字牌ドラが一枚浮いているとき)
D役牌もタンヤオもつかず、トイトイに行くと2600点になるとき
E中張牌のトイツが多く鳴きにくいとき

・・・というのが一般的に言われるセオリーである。

チートイにするかトイトイにするかというのは個性が出るところで、難しい問題だが、強者の間でアンケートをとった結果もふまえ、(4)の問題の牌姿なら8を切ってどこからでも鳴いてトイトイを重視するのを推奨する。邪魔なドラ北があるのが不安材料だが、テンパイの受け入れが3種しかないチートイドラ単は役トイトイに比べかなりあがりにくい。ただしトイトイは守備に難があるので、トップ目であれば、守備に重点を置いてドラを使い切る意味での打三とするのも理に適っている。攻めのトイトイ、受けのチートイと使い分ける。

(5)

ドラ 北
三三三八八(1)(1)(5)(5)888發發

チートイのイーシャンテンとみると、三8を切ったときかなりの種類の牌でテンパイする。対して、どれかトイツを落とした場合は四暗刻まで見えるトイトイのイーシャンテン。

これもトイトイ有利。チートイツはテンパイする枚数は多くても、即リーに行ける牌はそれほど多くない。さっとポンしてテンパイできるほうがいい。

問題は四暗刻狙いでポンできる牌をスルーするかどうかだが、役満祝儀のないネット麻雀では6巡目以降なら基本的にポンテン推奨。四暗刻は一番簡単な役満だが、受け入れ6枚をツモってさらに受け入れ4枚を誰かが出す前にツモるのが条件では結構厳しい。1枚スルーするとなおさら。ポンしてもツモれば三暗刻がつくので、さっと鳴いてしまうのがいいと思う。

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