一色手と同様全体役であるが、出来辛く打点も見合わないことが多い。ドラが無く役牌がトイツ以上の手をホンイツまで伸ばせば3,900〜5,200点が見込めるが、チャンタをつけても2,000〜2,600点にしかならずこの差は大きい。よって、のみ手なら楽に和了できるが速度を落としてホンイツを狙うケースはよくあるが、速度を落としてまでチャンタをつけにいくくらいなら役牌のみで素早く和了を目指すほうが良い場合が多い。役牌チャンタドラドラや、純チャン三色ドラのようにチャンタ系をつけて鳴いて満貫の手なら狙う価値が出てくる。
とはいえ、メンゼンでの和了が厳しい手で、チャンタであれば喰い仕掛けで和了が目指せるような手であれば狙う。基本的にチャンタを構成する面子候補が4組あれば狙う。メンゼンには固執せず、仕掛けられる牌は仕掛けていく。
チャンタ系の手は三色と複合しやすく、イッツーとの天秤になることも多い。イッツーとどちらを狙うかの分岐点になった場合の判断については牌効率論32で述べた三色とイッツーとの選択と同様の考えを用いれば良い。例題は Mahjong Walker 「ザ・ベストクエスチョン 百十八回目」を参照。
東場 南家 8巡目 ドラ
→打ピンズの一通が狙えそうですが、良く見るとチャンタも狙えるイーシャンテン形です。このような手牌の時は、どちらを狙っていくのがセオリーでしょうか。
ピンズの一通を狙う場合は、マンズのを落としていくことになります。受け入れは、のみで、一通の手役は確定です。それに対して、チャンタ狙いは、ピンズを捌いていくことになります。
のどちらでも良さそうですが、この場合は、打が基本となります。打後に、裏目のツモなら、打でチャンタは崩れるもののピンフに対応できるからです。
確定形である一通狙いと裏目のあるチャンタ狙いならば、確定している一通の方が良さそうですが、テンパイチャンスの枚数が、一通狙いは、の8枚なのに対して、チャンタ狙いはで、一通狙いの2倍の16枚あります。そのうち、チャンタになる可能性がある牌は、の8枚で、一通狙いと同じなのです。どうしてもマンガン級以上が必要な局面でなければ、裏目のフォローもある、チャンタ狙いの打とするのが、セオリーであるといえるでしょう。
このように、確定形であれば良いというわけではなく、テンパイチャンスと打点のバランスを検討することも必要だ、といえるでしょう。
混老頭はトイトイかチャンタの手から渡ってできることがほとんどであるので、特に意識しておく必要性は低い。
配牌 ドラ は客風
→打か
牌効率論23でも挙げた牌姿。か(三色もあるので)から切って手が進むものは全鳴き。が役牌であってもこの手牌なら同じだがのみで良しとしてチャンタには固執しない。
配牌 ドラ
→打か
リャンメンターツがあるがが客風ならやはりチャンタ狙いで打かだが、が役牌ならチャンタは見切って落とし。
5巡目 ドラ
→打
この程度ならメンゼンでの和了も難しくなく純チャンは不確定であるが、これでも以外は何でも仕掛けて手を進めていくので打推奨(赤有りだとしても)。確かにを引いた場合のデメリットは痛いが、それでもトータルで見れば速度も打点も打が優秀とみる。