国士無双

偶然役の天和、地和を除けば、国士無双以外の役満はどれもある通常役の上位互換に相当する。(大三元は小三元の上位互換、九連宝燈はメンチンの上位互換。他の役満はホンイツかトイトイの上位互換。)よって、国士以外の役満は、下位役を狙いつつ、運良く渡っていって役満の面子候補が揃うことでできる役であるので、その手役を狙う上で必要となる特有の技術は特になく、役の出現率自体も極めて低いので個別に解説することはしない。

しかし国士無双は出現率は低いが役満なので狙う機会はそこそこ多く、四面子一雀頭の例外形なのでこれまで述べた手作りの手法とは全く異なるので個別に解説する。

配牌でヤオ九牌が9種以上ある場合に流すかどうか

配牌国士狙いのシミュレーション結果

これから、11種以上の場合は流さずに国士狙いが明らかに有利。10種なら微妙。9種はほぼ流した方が有利と考えられる。もちろん、点棒状況に拠るところもあるが、満貫ツモ程度でラス回避できるならラス目でも9種は流した方が良いし、僅差で順位争いをしている場合は(ラス目であっても)10種でも流すべき。

9種であっても役牌+α、ホンイツ、チャンタ、混老頭等で満貫クラスが見込め、そこそこ和了できそうな手であれば続行する。この場合はすぐに10種以上にならなければ国士以外の手役の方を本線に手を進めていく。役牌トイツが複数あってすぐに仕掛けていくことになる手で、中張牌にはどれも手をかけ辛いなら配牌の時点で国士を見切る。国士本線で進めていく場合も、国士以外の可能性(上で挙げた手や七対子)があるなら残すことで、任意のヤオ九牌が4枚見えて国士の可能性が無くなった場合にも対処できるようにする。ただ国士が特殊な面子構成をする役なので長く両天秤を維持することはできない。上記のように早い段階で国士を見切る手にならなければ国士狙いの方が良いとみる。

一七112239東南西北白發 →打七

国士に決め打つとしたら、将来危険になる可能性が高い牌から先に切り出していく。どうしても狙いが他家に読まれてしまうことがほとんどなので基本的に迷彩を施すことは考えないが、序盤で10種12牌になる等余剰牌が出たときはヤオ九牌を1枚切って国士狙いをカモフラージュする。

流し満貫

国士の逆に相当する特殊役。流し満貫が狙えるほどヤオ九牌が多ければ国士を狙ったほうが良いので、通常の面子手を狙っていて不要なヤオ九牌ばかり引いて終盤になって初めて意識する手役である。

他家に鳴かれたり和了されずに流局すれば確定するだけのヤオ九牌が確保できれば、切り出すヤオ九牌がテンパイしている他家に危険であってもまず狙うほうが良い。満貫でリャンメンテンパイならほぼ勝負できるし、流局で確定するならリャンメンテンパイより和了できる可能性は高いからである。終盤流し満貫を狙っている他家がいれば鳴いて阻止することも忘れないようにしたい。(逆に、自分が狙う場合は鳴かれやすい牌から切る。)

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