2面子余剰牌形か完全形の選択1

(1)と(2)の比較

余剰牌が無い分(2)の方が手広くなるので、特に理由がなければ必ず(2)の形に取るべきである(同様の理由で、(1)<(2)<(3)か(4)((3)(4)同士を直接比較することはない)と数字の多い1シャンテン形を原則優先する)。

  • 安牌を持つ為に(2)から(1)にしない。

和了率に有意差がつくと多少放銃率が下がっても収支面で有利にならない為、三四四九九23北三ドラ、四九1枚切れ)程度なら打四

複合ターツ+単独(愚形)ターツ+余剰牌の1シャンテンから、複合ターツに手をかけると(1)、余剰牌を切ると(2)となる。また、単独ターツを落として2シャンテンに戻す選択もある。どのような牌姿でどの選択が有効になるか考察していく、牌姿はどれも平場7巡目程度、ドラ北とする。(11巡目以降となると、テンパイ料の為に形テンも考慮する巡目なのでほぼ(2)に取るのが有利。)

(1)を選択すると愚形テンパイになる受けが減る場合

二三四七(5)(5)(8)(9)123788 →打七

良形変化8枚の為に直接の受け4枚を減らすほどではありません。打七で良いです。これがもしドラが六七八九であれば打8で良いでしょう、何故なら、六八引きによる手変わりの価値が増えるばかりでなく、ドラ受けのカンチャンターツが出来るのも立派な手変わりに含められるので、直接の受け4枚に対し手変わりが12枚+α程度あることになるからです。

但し、ドラ無しで、愚形リーチのみは避けたい局面(押し引き論参照)なら打8が良いでしょう。赤入りならそうすることの方が多そうです。

二三四七(1)(1)(4)(6)123788 →打七

これなら愚形ターツが内カンチャンなのでリャンメン変化しやすいので打七で良いでしょう。

二三四五(5)(5)(8)(9)123788 →打8

今度は直接の受け4枚に対し良形変化は14枚あります。打8で良いでしょう。(5)(6)であれば((7)引きのフォローがあり、先にマンズ引きは完全シャンテン)(9)切って2シャンに戻すのも良いと思います。

二三四(4)(5)(5)(8)(9)123788 →打8

唯一の頭にくっついている孤立牌は、孤立牌や愚形ターツ部分が頭になった時にリャンメントイツ+トイツの強い形になるメリットがあるので通常の孤立牌より強いことは前にも述べました。打8(r5)引きの形と69待ちになった場合の強さから打8>打(5))とすると良形変化は(3)(5)(8)(9)の12枚((6)引きでも広くなる)。打8が良さそうです。

二三四七(5)(5)(9)(9)123788 →打8

今度は8切ることによって増える良形変化は8枚ですが8を切っても直接の受けは2枚しか減りません。故に打8が正着です。3トイツ形は崩す(門前編参照)理論がよくわかる牌姿です。

二三四五(4)(6)(9)(9)123788 →打五8

今度は受け入れMAXで五(極稀に234三色になるので)を切っても、(3)(7)引きの良形変化が8枚(しかも完全シャンテンになる)あります。これは打五と打8どちらが有利か微妙です。

二三四五(5)(5)(8)(9)123899 →打(9)

今度は打(9)のシャンテン戻しが有力であると思います。理由としては、以下の3つが挙げられます。

(1)シャンテンに取ると愚形安手確定(濃厚)
(2)より良い1シャンテンに復帰する牌が豊富(一三四六(5)78
(3)序盤(6巡目以内)である

1シャンテンから2シャンテンに戻すかどうかについては、上の3つの基準を目安に判断すると良いです。シャンテンに取ってもより良い手になる変化があれば(2)(3)の基準はより厳しくなりますし、より良い1シャンに復帰する牌の中に良形変化のみならず打点が増加する牌も豊富にあれば、(1)(3)の基準はより緩やかになります。尚、打8や打9とするのはマンズが伸びても結局あまり広くならない上に愚形濃厚なので得策ではありません。

二三四五(5)(5)(8)(8)123899 →打(8)

更に狭い1シャンテンなので尚更打(8)

二三四(5)(5)(8)(8)(9)123899 →打(9)

(4)(6)引きの良形変化を見て3トイツ残しの(9)が有力か、打(5)という手もある。

一二三六七七(1)(2)(3)(8)(9)246 →打六

これは受け入れMAXの打六でシャンテンにとると愚形安手が確定しますが、七切りで2シャンテンに戻しても手変わりが少なく、結局愚形になる公算も高いです。故に打六で良いです。

三四五六(2)(3)(4)(6)(6)(7)5589 →打98落とし

今度はペンチャンを落とせばほぼタンヤオが確定する(=メンゼンでテンパイした場合は高打点が見込め、喰い仕掛けが効くので速度も補える)ので、98落としの2シャンテン戻しが良いでしょう。(これはタンヤオの項で述べた通り。)

六七七(2)(3)(3)(4)(8)(8)68白白白 →打(3)

今度は七(8)のポンテンも取れるので、七切りのロスは実質4枚より多くなります。故に受け入れMAXで(3)切りで良いです。

(2)を(1)にする(あるいは2シャンテン戻しをする)条件

愚形ターツ先引きでリャンメンテンパイ、愚形受け4枚減の場合

4連形、中膨れ、頭1つの場合のリャンメントイツ形、手役ドラ絡み3〜7牌(ドラそのものやターツ化すると役確定や打点大幅上昇が見込める牌なら3〜7でなくても)があれば(1)にする。普通の孤立3〜7は愚形安手リーチを打ちたくないのであれば(1)。愚形ターツが他と受けが被っているのであれば2シャンテン戻し有力。(これは巡目によって変わることも多そう、序盤であれば2シャンテン戻し。)愚形ターツがリャンメン化しやすいなら(2)でも良い。2枚減(3トイツ形)であれば孤立3〜7牌でも(1)。仕掛けが利くなら更にロスが大きいので、(1)にするには更に打点上昇等の+αが欲しいところ。

(2)とすると愚形確定の場合

4連形等の良形変化が見込みやすい孤立牌があれば2シャンテン戻し、愚形含み複合ターツを単独愚形ターツに固定して(1)にするのは得策でない。良形変化を目指しても結局愚形濃厚となる手であれば受け入れ最大で(2)とするのもやむを得ない。

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