喰い仕掛けの特徴

今回から喰い仕掛けに対する押し引きに入ります。

喰い仕掛けに対してオリる場合も、基本的には牌の危険度表に従ってオリれば良いです。但し、喰い仕掛け特有の判断も存在します。

  • テンパイかどうか不確定。

リーチ時と異なり、4フーロ(裸単騎)でもなければ、必ずテンパイしているとは言えません。序盤(6巡目以前)の3フーロ、中盤(10巡目程度)の2フーロ、終盤(13巡目以降)の1フーロでテンパイ確率は約50%になります(中盤、終盤の3フーロはそれぞれ約80%、90%。終盤の2フーロは約70%)。

テンパイ確率50%の他家に対し、テンパイしていれば危険度10%の牌を切ることは危険度5%の牌を切ることに等しいとことになり、これと仕掛けた相手の打点と自分の手とを天秤にかけて押し引きを判断することになります。但し、仕掛けた相手がどれくらいの確率でテンパイしているかは、仕掛けた相手の河次第でかなり変動するので、実戦でこのデータをそのまま当てはめられないケースも多いので、あくまで目安として用いるのが賢明です。(河次第で変動するケースについては、「読み」の分野として後日記す予定です。)

  • 打点が読みやすい。

リーチの打点を読むことは難しく、裏ドラもあるので不確定要素が大きいですが、喰い仕掛けの場合は判りやすいことが多いです(フーロ数が多ければ多いほどこの傾向は強くなる)。なので、リーチに関しては打点を一律子7,000点、親9,800点(赤3枚)と見積もって押し引きを判断していましたが、仕掛けに対しては、ここで振ったら何点失点するかというように、相手の打点を予測したうえで押し引きの判断をします。(打点読みに関しても後日記す予定です。)

  • 待ちが読みやすい(特に手役狙いの場合)。

染め手であれば染めている色か字牌以外では当たらず、トイトイであれば場に2枚見えている牌で当たることはほぼ有り得ません。その為待ちが特定されやすくなります。逆に言えば、”当たりそうな牌”が本当に当たる確率もメンゼン時より高くなるので、そのような牌を切る場合は(特に振ったら高い可能性が高い場合は)それに十分見合う手でなければならないことには気をつけるべきです。(リーチに対するオリはできているが、仕掛けに対する警戒が甘い打ち手は多い。)

  • 仕掛けた相手が最後に手出しした牌以降に通った牌は(見逃しでもされてない限り)安全牌。

手出しが途中で入った場合でも、シャボ待ちに関しては数巡前に誰かが通した牌が、リャンメンやカンチャンに対しては数巡前に上家が通した牌がかなり安全になります。以前に出たときに鳴いて手を進めることができた筈であり、通った後にたまたまそこが待ちになるようにターツができるケースは少ないからです。(他家の手出しツモ切りを無理に全部覚える必要はありませんが、仕掛けている相手に関してはなるだけ覚えるようにしたほうが良いでしょう。)

  • 序盤に切られた牌の外側(特に一つ隣の外側)の安全度はリーチ時より高くなる。

喰い仕掛けを考慮する際は、二二三のような団子形ターツから早い段階で二が切られることはほとんどないからです。

  • 最終フーロ後に出た牌の周辺(ソバテン)が危険。(但し、三三四から二チー打三のように、団子形ターツから1面子できた仕掛けの場合はこの限りではない。この場合は他のエリア(特に捨て牌に切られていない付近)が危険になる。)

団子形ターツの価値が高くなることから言えます。序盤に切られた牌の外側が安全になるのと丁度逆の原理です。仕掛けた場合は牌効率論44で述べたパターン2のイーシャンテン形になっている可能性が高くなるのです。しかも、リーチの時とは違い入り目が確定しているので、(例えば二二三六七西西とある所から二を切ってリーチした場合、一四が先に入っての五八待ちの可能性もあるが、仕掛けて二を切った場合は一四が確定する)ソバテンの危険度は特に高まります。

  • 捨て牌に切られていないエリアの危険度が増加する。

他の待ちになりにくい為に危険度が高まります。

  • メンゼン時よりシャボ待ちが多くなり、生牌(1枚も見えていない牌)の危険度が増加する。

これも他の待ちになりにくいからです。

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