流局間際の押し引き

流局間際の押し引きについて。

流局間際である為、自分の手が和了できる確率はあまり高くないので、打点や待ちの良さよりも通す牌の危険度がどの程度かが大きく影響します。危険度がどの程度であるかは読みの技術論2で挙げている通っていないスジを数える方法や、読みの技術を用いることになります。

テンパイ者が他に一人(子)いて、通せばテンパイ料が貰えることが確定し、放銃すると満貫の失点になると仮定します。この場合流局時テンパイかノーテンかで2,500点(一人ノーテンになる場合は3,000点)の差が付きます。放銃率をxとおくと、単純な収支期待値で考えれば、1500(1−x)-8000x>-1000を満たす場合攻めたほうが収支が良くなるので、x>0.263… となり、4回に3回は通る牌なら切っていいことになります。テンパイ者が親(12,000点)であればx>0.185…となります。案外通せるようにも見えますが、これは通せばテンパイ料が貰えることが確定の場合なので、残りツモがまだあるのであれば更に厳しくなります。また、流局間際なので通っていないスジも少ないことが多く、二人以上がテンパイしている場合もあるので、無スジ1枚辺りの危険度がかなり高くなっていることにも留意せねばなりません。

この判断も、点棒状況に影響されるところが大きいです。点棒状況によってテンパイ料の価値が左右されるからです。オーラスに近い場面であれば単純な局当たり収支期待値より順位期待値を考慮した方が良いでしょう。例えば南3ラス目でテンパイ料で順位が上昇するというのであれば無スジでも勝負し、テンパイ料で順位が変わらないうえに放銃すると順位が2位以上悪化するようであれば切らないというようにです。

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