読みの原則

戦績に影響の出やすい読み

麻雀における「読み」とは様々なものがありますが、その中で特に必要となる読み(戦績に影響が出やすい)は以下のものが挙げられます。

  • 山牌読み(山に残っている枚数を読む)
  • 手役読み(他家が狙っている手役の推察、手牌進行読み打点読みもこの範疇に入る)
  • 待ち牌読み(ある牌が他家にどの程度の確率で当たるか)

山牌を読むためには他家の面子がどこに作られているかを読む必要が出てくるので、上に挙げた3つは各々関連した技術になります。ただ、実際に使う場合はそれぞれ場面に応じて独立に行うことがほとんどです。

麻雀の技術を牌効率と押し引きに二分して考えてきましたが、山牌読みは自分の手を考えたりターツ選択する場合に用いる技術なので牌効率の領域です。一方待ち牌読みは攻めるかオリるか、オリるなら何から切るかを判断する場合に用いるので押し引きの領域です。手役読みは、他家の仕掛けに対処したりオリる場合に用いるのであれば押し引き、場にマンズが高いのでマンズターツを嫌うというようなターツ選択をする場合であれば牌効率の領域になります。

読みの留意点

ここで、読みを行う際に、抑えておくべき点をいくつか挙げます。

  • 読みの基本は牌の組み合わせを概算することである。
    (状況や打ち手の意志よりまず優先すべき。)

面子を一つ作る場合、一二三のような順子を作ることは容易ですが、白白白のような刻子を作ることはそれより難しくなります。ですから、相手の手に任意の順子が出来ている確率は、任意の刻子ができている確率より遥かに高いと読めます。同様に、一人の手牌は13枚しかなく、他に見えていない牌は常にそれより多いのですから、任意の他家が白をトイツ以上で持っている確率は、そうでない確率より明らかに低いと言えます。

もちろん、相手が一色手やトイツ手狙いの可能性が高い場合や、ドラが白であれば、打ち手の意志によって優先的に白が残されるので、白がトイツ以上で持たれている確率はそうでない場合より増えると考えられます。しかし、統計的な面子やターツの出来やすさにははっきりとした違いがある為、多くの場合はそれを覆すまでには至らないのです。

  • 生起確率の低い事象(レアケース)ほど読むのが困難である。
    (読めるとするなら、他の様々な可能性を否定できるだけの限定された条件が必要になる。)

これは上に述べたことからも判ることです。相手のリーチに当たる牌が何かを当てることは困難ですが、何が当たらないかを当てるのは非常に簡単です。(現物は必ず通る。)任意の牌が当たるという事象が、そうでない場合に比べてレアケースに当たるからです。

これが、「オーラストップとの差が3,500点の子が裸単騎でテンパイしており、役が白しか見えていない」と言うのであれば、待ちはほぼドラ単騎であると一点で読めます。(一点で読めるということがレアケースに当たる。)これは極端な例ですが、他にも、「他家からリーチが掛かっているのに、無スジを何枚もツモ切りしてくる」他家が居れば、ダマで大物手を張っているという生起確率が比較的低い事象が読めると言えます。「」の内容が、限定された条件に当たることになります。レアケースが読める場合は、それが読めるだけのレアケースが実際に起こっている場合とも言い換えられます。

  • 読めない、あるいは読んでも仕方のない場面で読もうとしない。

読みが有効利用できる場面は然程多くはありません。麻雀というゲームの性質上情報量が不足していて(限定された条件が少ない)読めないことの方が大半です。しかも、仮に読めたとしても、結局読まなかった場合と選択が変わらないこともしばしばです。(自分の手牌がバラバラであれば、他家のリーチの待ちが高い精度で読めたとしても結局ベタオリすることになる。)このような場面で下手に読もうとすると戦績を落とす恐れもあります。まず確定している情報を優先し、それだけでは判断が微妙な場合に、読みによって得られる不確定情報を活用するという原則を抑えておくべきです。

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