字牌待ち読み

前回述べた、通っていないスジを数える方法は、基本的に相手の待ちを数牌として考えるものでした。では、相手の待ちが字牌である可能性はどの程度あるのでしょうか。

以下のデータは、9〜14巡目の他家リーチに字牌で当たる確率を場合分け(役牌か客風か、自分から見て何枚見えていて、そのうち切れているものと自分が持っているのとがそれぞれ何枚か)して調べたものです。(『GAME JAPAN 2008年 3月号 「とつげき東北麻雀戦術論考」』参照。)

0枚切れ1枚持ち役牌 7%
0枚切れ1枚持ち客風 5%
1枚切れ0枚持ち役牌 4%
1枚切れ0枚持ち客風 4%
0枚切れ2枚持ち役牌 4%
0枚切れ2枚持ち客風 3%
1枚切れ1枚持ち客風 3%
1枚切れ1枚持ち役牌 2%
2枚切れ字牌     1%未満(押し引き論13より)

このデータから読み取れることについて

通常9巡目以降のリーチであれば、通っているスジが少なくとも5〜6本ある。通っていないスジが12本(6本通っている)であれば、4・5・6以外の無スジ数牌の放銃率は1/12≒8.3%と概算できる。これは0枚切れ1枚持ち(所謂生牌)の役牌の放銃率7%より高い。よって、生牌役牌は無スジの数牌よりは安全と言える。

ただ、それでも7%の確率であるから、自分が2シャンテン以下等のアガリに遠い牌姿から安易に切るべきではない。(手を崩すことになるが2枚持ち客風やスジ1・9牌を優先して切るべき。)役牌でロンされた場合の平均放銃点は数牌でロンされた場合より高くなるので尚更である。

見えている枚数が同じでも、切られている枚数が多いほうが放銃率が低い。(他家が自分から見て)見えていない牌を優先する為。1枚目が切れた時点でポンされることが多い(結果的に1枚切れの字牌リーチが少なくなる)のも理由として挙げられる。

1枚切れ1枚見えの字牌は役牌の方が客風より放銃率が低い。役牌の方が1枚目が切れた時点でポンされることが多いことと、単騎選択の場合に客風単騎の方が出アガリが狙いやすいという打ち手の意志が働く為か。


次回からは、特定の牌姿や待ちの形を想定できるケースとその読み方について取り上げていく。

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