待ち読みの有効局面

特定の形を想定する読みを用いることで数え上げの読みより精度の高い読みが可能なケース(テンパイ時の手出し牌の周辺が危険になるケースや変則手の可能性があるケース)を挙げてきました。

ただ、このような読みが出来たとしても、読まなかった場合と打牌選択が変わらず(自分の手がバラバラであれば読み以前にベタオリするように)、結局読む意味を成さないことも多くあります。どのような状況であればこのような読みが有効に使えるかについてまとめます。

仮に通っていないスジが11本あり、その中の1本の危険度が50%と読めたら、他の無スジの危険度は5%となります(リャンメン待ちと仮定した場合)。この時、自分もテンパイしているのであれば、50%で当たる牌だけは止めて他は全部勝負するということもできますが、他の無スジも5%の確率で当たる以上、手が狭いうえに安手の1シャンテンや2シャンテン以下の手で勝負するのはやはり損であると言えます。

逆に、オリる場合で安牌が無い時は、少しでも放銃率を下げることができれば有効になるのですから、特定の形を想定することで比較的安全と読める牌(字牌切りリーチのスジ待ちやドラが早い段階で切れている場合のドラまたぎの牌等)を優先的に切ることは多くの場合で用いることができます。

変則手の可能性が読めることが有効なケースもあまり多くはありません。人間平均より遥かに優れた成績を残したコンピューターでも、字牌待ちの正答率が30%でした。30%で当たるとしても、通っていない字牌が3種あれば、単純計算で危険度は10%となり、無スジと大して変わらない危険度となります。その為、字牌は止めるけど無スジは勝負するようなことができるケースはほとんどありません(これは七対子の場合も同様)。これも上の場合と同様に、今の精度の段階では字牌とはいえ当たる可能性が比較的高いからオリるというケースで有効になる程度であると言えます。

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