迷彩

読みをするうえで着目するのは、牌の組み合わせとその構成されやすさで、その組み合わせが限定されやすいような強い情報があれば読みやすくなるということはこれまで述べてきました。

逆に言えば、原則自分が手作りをする場合は、可能であれば相手に与える情報が少ないようにしたほうが良いということになります。例えば、利用価値の高い牌が切られているほど情報として強いものになるので、二三四五から二五を切る場合は外側の二を切ります。手出し牌の方がツモ切りの場合より情報として強くなるので無駄に空切りはしません。

敢えて相手に情報を与えたほうが有利に働くような場合はこの例外になります。与える情報が偽りの情報になる場合がそれです。(4)(5)(5)とあって(5)を切ってまたすぐに(5)を引いたような場合は、空切りで(5)を切ったほうが(3)(6)待ちになった場合にあがりやすくなります。リーチの現物待ちでテンパイしていて、ツモった牌が親への安牌かつ同じ牌が手の内にあるのであれば、空切りした方が相手に降りているように見せかけられる分あがりやすくなると言えます。押し引き論で述べたツモ切りリーチの場合も同様です。

テンパイしていない段階でも、テンパイまでかなり遠く和了が困難な手であれば、目立つような河を敢えて作って警戒させることが他家の和了率減少につながり有効になります。

与える情報が真の情報であっても、相手に情報を与えたほうが有利になる場合もあります。オーラストップで親の連荘だけ阻止すればいい他家(着順上昇が期待できず、任意の相手の和了で着順降下の恐れがある)が居て、自分が子であがればラス回避の36待ちのテンパイをしている場合、5を引いたら空切りすることでトップからの差込みを期待するというのが一例です。

ただ、これらの技術が収支面に与える影響は小さいので、他に明確に収支に影響(牌効率、押し引き関連)する要素があればもちろんそちらを優先します。核心に近いものを打牌に反映させるという原則を忘れないようにしましょう。

inserted by FC2 system