速攻の局面

アガリトップにおける手作りの技術は、アガリトップ以外の場面でも用いることがあります。

  • 何を和了しても捲くれるというわけではないが、上下ともに僅差の場合
  • 順位を2つ以上上昇させることは困難(跳満以上条件)だが、1つ上げるのは容易(僅差であったり、3,900点条件でドラが2枚ある等、既に手の内で和了すれば捲くれることが確定している場合
  • 順位を1つ以上上昇させることは困難だが、1つ下と僅差の場合(2つ下とも僅差なら尚更)
  • オーラスやラス前で焼き鳥を解消したい場合(ハンゲーム麻雀3では、一人焼き鳥状態を解消することは30,000点、二人、三人焼き鳥状態を解消すれば25,000点の価値に相当、順位1位上昇より大きい。)

点棒状況判断技術4で述べたように、確実に捲くれる手でなくても偶発的事象によって捲くれることもありますし、それ以前に上位との点差より下位との点差の方が小さければ、逆転するケースより逆転されるケースの方が多くなります。この為、確和了をした方が順位期待値上有利になるケースはしばしば現れます。

「麻雀はトップを取ってなんぼ」という言葉はよく聞かれます。麻雀の多くのルールにはトップ賞があってトップが特に優遇されているので、この言葉には一理あります。しかし、無理にトップ率を上げようとしても収支期待値はそんなに良くならないのです。

一般的な25,000点持ち30,000点返しウマ1−3のルール(順位点45 5 −15 −35)のルールでも、順位率が30%-20%-20%-30%(平均順位2.5)の打ち手と、26%-26%-24%-24%(平均順位2.46)の打ち手との収支が等しくなるのです。平均順位を0.05上げることの方がトップ率を5%高めることより効果的で、しかも容易なのです(トップ率を5%上げることは極めて困難)。収支期待値を上げる為には、無理にトップ狙いに特化することではなくて、少しでも上の順位を目指し、無理そうなら今の順位を維持できれば良しとするように打つことなのです。

※牌効率論の実践編9の4月、12の12月、13の5月辺りの問題が点棒状況判断技術の参考になると思われますので一度目を通して頂けると幸いです。

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