和了止めの技法

ハンゲではオーラスの親でトップ以外でも上がりやめすることができます。トップ以外あがりやめなしのルールでも、テンパイで続行できる場合にノーテンにすることで連荘しないことを選択して順位を維持することができます。では、どのような場合にトップ以外で止めた方がよくなるでしょうか。順位点はこれまで通り1位から45 5 −15 −35 とします。

続行した場合にある順位を取る確率(%)をそれぞれ1位からa b c d (a+b+c+d=100)とおいて計算すると、以下の条件を満たす場合続行した場合の収支期待値が負になるのでやめる方が得になります。

現状2位の場合 2a<c+2d
現状3位の場合 3a+b<d

親の得点は子の1.5倍なので、(上位との点差)>1.5×(下位との点差)である場合、捲くる可能性より捲くられる可能性が高いと言えます。現状2位で捲くられる可能性のほうが下位二者共に捲くる可能性より高いのであれば、2a<cなので、明らかに2a<c+2d が成り立つよりやめた方がよくなります。捲くられる可能性が高い相手が一人の場合でも、捲くるには満貫必要な一方、その相手に何を和了されても捲くられるというのであれば、例え和了した場合に半分はそれが満貫以上であるとしても2a=cより2a<c+2dが言えるのでやめた方がよくなります。

現状3位の場合は、aの値が十分に大きければまず続行すべきです。満貫ツモでトップだが2位になるためにも満貫必要で、ラス目とは僅差ぐらいならやめる方が有利になります。トップの可能性がかなり厳しい(aの値が0に近い)のであればb<d つまり捲くって2位になれる可能性よりラス落ちの可能性が高いようであればやめた方が良くなります。

焼き鳥の他家がいる場合はどうでしょうか。焼き鳥を解消すればそれだけで大きな収益になるので、焼き鳥の他家は得点の多寡に関わらずアガリに向かうと予想される。この為焼き鳥者の和了率は25%以上はあると考えられ、焼き鳥を解消されると順位点にして-10なので、順位点期待値は2.5以上悪化する。(焼き鳥者が一人の場合。二人の場合は和了率が倍で順位点の減少が-5で半分なので結果は同じ。)

仮に現状2位で続行すると20%でトップ、20%で3位、5%でラスであるとすれば、焼き鳥の他家がいなければ続行有利ですがいる場合はやめた方がよくなります。トップ賞が大きい分捲くられる可能性がやや高いくらいまでは続行有利になりますが、焼き鳥の他家がいる場合はやめる方に軍配があがりそうです。

順位点の割合が違う場合も同じように計算していくことになります。各自で試しに計算して頂ければ幸いです。

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