カンの判断

カンすべきかどうかも点棒状況に影響されるのでここに分類しました。(実際は牌効率や押し引きの要素も含まれます。)

カンの判断基準

カンによる恩恵を最も受けやすいのは和了に一番近い打ち手です。ですから、自分が四人の中で和了に最も近いと予想されるのであればカンすべきです。自分と同程度に和了の可能性がある他家が一人いるのであれば、カンによる打点増加のメリットが大きければカン、他家に和了される可能性の方が高いようであれば原則カンしません。カンについては何かと色々言われることが多いですが、余り複雑に考えたり、無闇に嫌ったりすることはありません。

具体的な基準を挙げると以下のようになります。

他家がテンパイしていない場合

  • テンパイしている。(仕掛けて満貫確定でカンドラが乗らなければ変わらないような打点増加のメリットが低い場合は微妙。1回でも多くツモることを優先するなら大ミンカン以外はカン。手の内を晒すことで特に警戒される(和了率が下がる)ような手であれば暗カン、大ミンカンはしない。加カンはしないことで警戒が薄れる効果もあるので微妙、打点増加のメリットが大きい手であれば警戒されることによる和了率減少よりそちらが上なのでカンすべき。)
  • 中盤までの良形(リャンメン×2の4種16牌以上か、喰い仕掛けが利くことで同程度に受け入れがある)1シャンテン。
  • 序盤の超良形2シャンテン。(四五六六(1)(1)(1)(1)(4)(7)(7)334のような、くっつきシャンテンや完全シャンテンになる有効牌が豊富な2シャンテン。)

他家一人がテンパイしている(喰い仕掛け)

  • テンパイ(リーチ)ならカン。
  • テンパイ(喰い仕掛け)の場合は良形は和了>放銃が見込めるのでカン。愚形の場合は打点増加のメリットが大きい(3,900→5,200点等)ならカン。
  • テンパイしていないならカンしない。

他家一人がテンパイしている(リーチ) あるいは二人以上がテンパイしている

  • テンパイ(リーチ)なら愚形かつ捨てる牌が安牌ならカンしない。他はする。
  • テンパイ(喰い仕掛け)の場合は、危険牌を暗カンする場合はする。他は特に打点増加のメリットが大きい(祝儀無しのルールで良形の3,900→5,200点や3,900→8,000点)場合以外はカンしない。
  • テンパイしていないならもちろんカンしない。

この基準を元に、点棒状況によって上方、下方修正(点棒に余裕があればカンしないケースが増え、逆なら減る)して判断すれば良いでしょう。これも余りシビアに考える必要は(特に東場であれば)ありません。余裕のあるトップでも先制リーチならカンで良いですし、僅差のトップでオーラステンパイなら1枚でもツモを増やすためにカンすべきです。逆に、点棒に余裕が無いからといってバラバラの手からカンするのは余り有効とは言えません。

カン材の扱い

カンしない場合は、4枚使いから2面子以上作るケースがないのであれば、カンするかどうかを保留せずに四枚目をツモ切るのが多くの場合有効です。保留してカン材を残そうとすると安牌を抱えている形と同じことになり、テンパイ速度で劣るからです。もちろん、他に不要な牌がある場合はそちらを先に切って構いません。

また、4枚使いから1枚切って、その後そこが雀頭になるケースがある場合は、カンすることでテンパイ形が悪くなることがあります。この場合も打点を優先するのでなければツモ切りが有効です。

ドラ北
一二三五六七(7)(7)(7)(7)3478 →カンしない

(7)を1枚切れば必ず良形テンパイになるが、カンすると2569引きで単騎のテンパイになるのでカンしない。

ドラ二
二四五五五r五七八(9)(9)(9)345 →五カン

五をカンすると六九ツモの時に愚形になるが、カン三6,400点かドラ単騎満貫に受けられるので、五ツモ切りで六九ツモ時に二切って多面待ち2,600点と遜色ない。よってこの場合はカンで良い。

カンの例外条件

上の条件を満たさない場合にカンする場合もあります。それは以下のような場合です。

  • オーラスでカンによる符ハネで確定捲くり手になる場合(役牌アンコでドラ1あってトップと2,500点差の場合、2,000→2,600点にする為に大ミンカン等)
  • テンパイ者のハイテイを飛ばすためのカン
  • オーラスラス目である場合等、失点を考慮しなくて良い場合
  • 他家の大物手放銃、親被りによる順位向上を期待する場合(これも多くの場合はオーラスラス目の場合)
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