上達(より良い結果を残す)の為に必要なのは、知識(麻雀のようなゲームで言えば戦術)と、その知識を実践でうまく活用する(麻雀で言えば、どのような局面でどのような戦術をとるか)為の合理的判断です。これは麻雀だけでなく、”勝敗””上手下手”という概念がある全てのものについて言えることです。
戦術に関してはこれまで述べてきました。(戦術をいかに効率よく習得するかについては次に述べます。)では、その戦術をうまく活用するための合理的な判断力をどう習得していけば良いでしょうか。これについては、以下のサイトの内容を参考にしました。
無気力無関心(仮) 「“合理的判断”習得理論1」「“合理的判断”習得理論2」「“合理的判断”習得理論3」
(1)打牌選択の前にまず押し引き判断(攻めかオリ)をはっきりさせる。
打牌選択に関わる判断基準は様々なものがあります。その為、特に初心者は、様々な要素のなかで一体何を重視すれば判らず打牌選択に迷ってしまいがちです。(そして、多くの場合誤った打牌をすることになる。)判断基準の中で最も重要(戦績に強く影響する)のは押し引き判断であり、押し引き判断があってこそ打牌選択ができるのです。多様な判断をするのが難しい初心者のうちはまず、攻めるなら最大限に攻め、オリるなら最大限にオリることを徹底するのが第一です。押し引き判断を済ませたら、その判断に適った打牌選択をすることになります。この為に必要なのが、牌効率であったり、ベタオリ技術であったりするのです。
(2)より精度の高い押し引き判断、打牌選択ができるように、判断の枠を増やしたり、扱う(目に見えている)情報を増やす。
徹底した攻め、オリが出来るようになったら、「余剰牌を安牌として残す」「危険牌を切らずに攻める」のような、攻めはするが他家のケアも行うという判断も増やします。(攻めてもいないけどオリてもいないという中途半端にはならないように注意。)押し引き判断以外の打牌選択の基準についても、自分の手牌以外にも目に見える範囲の情報をきっちり把握できるように扱える情報を増やしていきます。(目に見えないものが見えるようになる必要はありません。目に見えない不確定情報に関する読みの技術についても、あくまで目に見える範囲の情報を把握したうえで不確定情報について判断するのです。)
但し、情報を把握できるようになっても、それらの情報をどの程度重視するかの判断で誤ると上達の妨げになります。(”自称”上級者にはこのような部類が多い。)自分の手牌に加えどのような目に見える情報があるか、その中で何が重要か、あるいはどのような局面なら重要かを下に挙げます。
(3)更に押し引き判断や打牌選択の精度を高める為に、目的を明確に認識する。
(2)で述べた、どのような情報をどの程度重視するかにもつながりますが、情報をうまく把握できるようになったら、”目に見える情報”から、”目的を明確に認識”することを目指します。(2)の狙いが情報把握能力の向上であれば、(3)の狙いは、把握した情報からどうすべきかという、状況判断能力の向上というところです。目的が明確に認識できるようになることが、押し引き判断も打牌選択もスムーズかつ正確に行えることにつながるのは明白です。判断の手順としては、「目的の認識⇒押し引き判断⇒打牌選択」ということになります。
この判断を続けていけば、常に一定の判断基準に基づいて打つ、つまり、同じ状況で同じ牌を迷うことなく切ることができるようになります。知識としての戦術を身につけ、実践でうまく活用するための合理的判断を習得したと言えるでしょう。