問題出典:「鴉〃の麻雀解説」
特に断りがない部分は、以下のルールと状況を適用。
ルール:アリアリ、赤なし、一発・裏ドラ・カンドラ・カン裏あり。
状況:全体的に1・9・字牌しか切れてない捨て牌で、鳴きも一切なし。場に関連牌は飛んでいないものとする。
良問率はそこそこ高いと思います。ただ、解説の方に一つ大きな問題点があります。それは、比較要因をただ列挙しているだけで、それらの中で優先すべき”核心”は何かを示すという、解答、解説を行ううえで一番重要な行為がほとんど行われていないということです。(行われているものについても、比較方法が稚拙なものも多い。)確かに、優劣が微妙な問題も存在するので、比較が難しいこともあります。しかし、ルールと状況が十分に与えられていれば何切るに正解は存在しますし、問題に設定されてない状況についても適宜場合分けをしていけば良いだけです。(明らかにデメリットの方が大きいのに)この選択はこういうメリットもあるなどということを知っても役に立たないばかりか却って有害にもなります。様々なメリットデメリットを知ることより、この手牌でこの条件なら打○が最も有利(もしくは、打△ははっきり不利、打◇と打×は優劣微妙)と言えるパターンを少しでも増やしていくことが何倍も実力向上の為に重要なのです。また、比較の為に必要な、優先すべき核心が何かについて押さえることに慣れれば、正着を素早く打てるようになりますし、打牌選択を説明する場合もわざわざ長ったらしい解説をせずに簡潔に済ますことができるようになります。
その後の打牌選択についてまで書く場合は長文になるのもやむをえないのでそこはご了承下さい。
1シャンテン形について、便宜上、@=余剰牌有り2面子形 A=余剰牌無し2面子形 B=ヘッドレス(雀頭無し)形 C=くっつき形と表記する。
【解答と解説】
打ダマ
もちろん引き変化の為だけにドラを切って打点は落とさない。これでもソーズの多面変化は残る(何故か解説者はここを見落としている)。この後何を引いたら何を切るか、リーチするかどうかの選択は結構難しい。河に特徴が特に無く、次巡手変わり牌を引いたとするなら、待ちが2種8枚より多い多メンチャン(ツモならダマで高目で倍満なのでダマでも十分だが、リーヅモタンピンリャンペー表4裏2の8,000‐16,000点の夢もみたい)してならリーチ。それ以下は手広くしてダマ(但しはツモ切り)とする。
【解答と解説】
打リーチ
打として手変わりも28枚あるので微妙だが、打点が増えるのはだけなので。
【解答と解説】
打
ほぼ仕掛けてホンイツかトイトイ。一応三色目は残す。(出来やすさを考慮せず単に手役を列挙しているのが他にも目に付く。)
【解答と解説】
打リーチ
良形2,600点テンパイ>>>>>>>チンイツ2シャンテン。
【解答と解説】
打
七対子の1シャンテンに取りつつ面子手の可能性を残す。
【解答と解説】
打
36枚も手変わりがあり仕掛けてもいいので流石にテンパイ取らず。
【解答と解説】
打リーチ
【解答と解説】
打
七対子1シャンテンに取る。・が薄いのでこれ。親の仕掛けや他家の切り出しは基本的に無視。ドラを引いたときだけ七対子に固定すれば良い。
【解答と解説】
打リーチ
【解答と解説】
打
純チャン、マンズのイッツーがあるのでは必要。とするとこれが一番使わない。純チャン以外にあがれないような手ではないのでドラは切らない。清老頭・・・ 好牌先打・・・。
【解答と解説】
打
牌効率論45参照。打は一番打点が伴うどころか、余剰牌が抱えられず手役変化がみれないので一番打点が伴わない。
【解答と解説】
打
選択肢が広くどれも比較しにくい長所短所がある難問。打とすると非常に手広いB(11種35枚)になるが一方的に打点が下がる(ピンフが消え三色目がなくなる)形なので例外的に打として@(5種19枚)に受ける(これが既にドラ1以上あればメンゼンで7,700点以上確定なので打で良い)。巡目が浅く、を引いたら改めてBに受ければ良く、(ドラ引きの場合の差でより)打としていればテンパイが入る牌を引いてもAに受けられるので一時的に狭くなるデメリットがそこまででもないというのも大きい。既にリャンメン確定なので多メンチャン狙いでを落とすよりは打点アップを狙った方が良い。故に落としより打として456、567三色両天秤にする方が良いがソーズの多メンチャンの為崩れやすい、故に平均和了点で打が勝るとみる。受け入れではに勝る(・・はどれも9種27枚)が、上に書いたとおり打の狭さは一時的なものなのでそこまで大きな差ではないとみる。
この問題は本当に難しい。ここまで比較要因が複雑に絡み合う問題は他に例をみない。
【解答と解説】
打ダブルリーチ
ドラ単騎は流石にほぼツモ専になるとみる。ツモ専とすると流局までに3枚待ちがツモれる確率は36.765%。一方、単騎なら他家のうち2人からは出アガリが期待できるとすると流局までの和了率は75.679%に及ぶ。打点は単騎なら最低18,000点、単騎なら最低9,600点。一発や裏も考慮すると平均和了点は単騎に受けても半減まではせず、和了率は倍以上になると思われるのでドラ切りリーチとする。和了率の計算に関しては 「麻雀電卓」を用いた(2人から出アガリが期待できる3枚待ちはツモ専9待ちに相当)。
【解答と解説】
打ダマ
ダマで倍満確定(どちらでもイーペーがつく)の形に気づけるかどうかの問題。
打
リャンメン確定の@に受けるよりない。ドラ引きで打。
【解答と解説】
打
三色は不確定かつマンズが四メンチャンなのでAに受ける。引きで打。
東1局 東家 3巡目 ドラ
東家 | ||
---|---|---|
南家 | ||
西家 | ||
北家 |
【解答と解説】
打
1シャンテンには受ける。の形を残す方が変化が多い。
↓ | ||
東家 | ||
---|---|---|
南家 | ||
西家 | ||
北家 |
【解答と解説】
打
チャンタ狙いは不確定かつ狭い、素直にBに受ける。
【解答と解説】
打
牌効率論31参照。
東家 | |||
---|---|---|---|
南家 | |||
西家 | |||
北家 |
【解答と解説】
打
確定イッツーで問題ない。
【解答と解説】
打リーチ
【解答と解説】
打
だとタンヤオがほぼ消えるので流石にAに受ける。ただ・・受けを拒否する必要はない。
【解答と解説】
打
三色を残しつつターツオーバー形を嫌う。・引きは純チャン三色まであるので例外的にターツオーバー形を残し打。
【解答と解説】
打
手広いCに受ける。裏目の引きでも三色が狙える。
【解答と解説】
打
ここを落として・重なりのホンイツを狙った方が良い。
【解答と解説】
打
打点も手広さでもはっきりこれ。
【解答と解説】
打
打点上昇の手変わりも豊富なので単騎の仮テンには取らない。リャンメン変化がと同じでイッツーもある(・ツモでもフリテンリーチで十分)ので有利。
【解答と解説】
打
ドラを切ると最高でもメンピン止まりなら(実践編【問題52】との違い)。
【解答と解説】
打リーチ
【解答と解説】
打
ドラなのでイッツー確定形にとる。
【解答と解説】
打リーチ
4巡目ならダマ満貫でもリーチ。
【解答と解説】
打リーチ
待ちが端にかかる方が良い。もちろん手変わりはみない。
東2局 西家 6巡目 ドラ
ツモ
南家→北家2,600点放銃で迎えた。
↓ | ↓ | ↓ | ||||
東家 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
↓ | ↓ | |||||
南家 | ||||||
↓ | ↓ | ↓ | ||||
西家 | ||||||
↓ | ↓ | ↓ | ↓ | |||
北家 |
【解答と解説】
打
打ならツモで確定三色になりはするが流石に受け入れでこっち。
【解答と解説】
打
Bに受ける。
【解答と解説】
打
愚形含みで三色不確定、マンズが伸びれば強いBになる。引きは打。
【解答と解説】
打
Aに受ける。ドラが出て行く受けを嫌う打とするとを残す意味が無くなるし、打もツモでメンタンピンドラ1のテンパイを逃す方が三色を逃すよりはっきり痛いので損。
【解答と解説】
打
ターツオーバーかつ二度受けかつイッツー不確定、明らかにここが不要。ツモでタンヤオがつく可能性もあるのでから。
【解答と解説】
打
牌効率論31参照。
東家 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
南家 | ||||||||
西家 | ||||||||
北家 |
【解答と解説】
打
手広いAに受ける。打はがロス、打はがロス(解説は受けが抜けている)。ドラがで更にドラを引く変化もあるので打。他は受け入れではっきり劣る。
【解答と解説】
打
ターツオーバーなので孤立ドラは残す。789三色を残す打との比較は難しいが、の三面形が残ること、打なら三色確定の形が残るとはいえ結局三色にならないツモも多いということ、引きなら567、678の三色も見れることから打とする。
【解答と解説】
打
流石に純チャン三色を崩してまでは染めない。アンカンの可能性よりはイッツー目を残す。
【解答と解説】
打リーチ
実践編【問題a-12】と同じ。
【解答と解説】
打ダマ
打としても問題27ほど変化が多くなく、ドラなので。
【解答と解説】
打
ソーズのペンカンチャンは残す。愚形リーのみより引きが嬉しいので@に受ける。
【解答と解説】
打
単純なターツ選択。チャンタは引いたときだけでいい。
【解答と解説】
打
ピンズを伸ばしてもほとんど良形にならないのでAに受ける。
【解答と解説】
打リーチ
ドラなら流石に打点差がかなり違う。和了率はダマでもあまり変わらないとみるのでリーチ。
【解答と解説】
打リーチ
手変わりがそこまで多くなく、良形になっても打点が下がるのであれば手変わりとして微妙。
【解答と解説】
打
ドラ切りでも打点十分なので手広く。
東家 | ||||
---|---|---|---|---|
南家 | ||||
西家 | ||||
北家 |
【解答と解説】
打
ターツオーバーは嫌って456、567三色をみる。タンヤオにウェートを置く打との比較は微妙。打は最もロスが少ないが2シャンテンで4枚受けを増やす為だけに打点を落とすのはなし。
【解答と解説】
打
Aに受ける。
【解答と解説】
共に打
スジ被りの孤立牌を両方残してまで2シャンテンに戻さない。との差は待ちより待ちの方がアガリ易いという点。
【解答と解説】
打
明らかに不要。
【解答と解説】
打
愚形テンパイの4枚受けよりは4連形を残して@に受ける。
【解答と解説】
打
良形確定なら七対子より面子手の1シャンテン優先。受けがあることに注意。
【解答と解説】
打リーチ
問題48と同じ。
【解答と解説】
打
愚形でも確定イッツーならBに受ける。
【解答と解説】
打
にフォローがあるので2シャンテンに戻す。
【解答と解説】
打
良形2,600点よりは愚形5,200〜8,000点。しかもピンズはリャンメンになりやすい。
【解答と解説】
スルー
スルーしてもテンパイに取れる牌を鳴く権利は残り、現時点でリャンメン+リャンメン・カンチャンのシャンテンで十分広いので大して早くならない。跳満〜倍満の可能性を消してまで鳴かない。
【解答と解説】
打か
メンタンピンや345三色もあるので一色手に決め打たない。一色手はチンイツだけで十分。
【解答と解説】
打
手広いAに受ける。アンカンの可能性よりはマンズ変化をみる。
【解答と解説】
打
縦引きでも234三色が残るのでAに受ける。
【解答と解説】
打ダマ
直接の手変わりは・・・のみだが、現状役無しドラ無しなので打点上昇のメリットが大きく、・ツモからの四暗変化も面白いのでテンパイ取りダマとする。
【解答と解説】
打
ターツオーバーで三元役の可能性があるので発は残す、ドラで、ホンイツ、トイトイがあるので打よりはっきり打点面で有利で、和了率は大差ないのでここを払う。
【解答と解説】
打
受けの為だけに2シャンテンからドラは切らない。他に手をかけるのはピンズ引きで1シャンテンにとれないので受け入れで大きく劣る。
【解答と解説】
打
678三色とポンテンを両方残す。
【解答と解説】
打
中膨れ×2で、ピンフや三色絡みで大物手が見込めるのでシャンテン戻し。ポンテンが取れるので中盤は打としてシャンテンにとるのが良いとみる。との差は待ちを読まれにくくする為…ではなく・引きのときに受け入れで差がつくから。
【解答と解説】
打リーチ
【解答と解説】
打
打との比較は微妙。単騎の仮テンよりはスジ引っ掛けのカンの3,900点リーチが打てる方が良いとみる。
【解答と解説】
打
ほぼチャンタで喰い仕掛けていくのでドラがでもこれ。
【解答と解説】
打
Bに受けた方が打点面でも有利なら迷わない。
【解答と解説】
打リーチ
手変わりが少ないのでやむなし。
【解答と解説】
打
1シャンテンには取る。頭候補があるので暗刻ソバのの価値が低い。
【解答と解説】
打
Bに受ける。
【解答と解説】
打
実践編【問題a-41】と同じ。
【解答と解説】
打
Cに受ける。・引きでリャンメンに取れるように。
【解答と解説】
打
ドラでなくてもダブルリャンメンは他のトイツより優先して残す。でないのは・引きで打として二度受けを解消する為。
【解答と解説】
打
1シャンテンには取る。