フリー麻雀生計考
フリー雀荘とネット雀荘の実力比較
フリー雀荘の平均レベルは、ネット雀荘のRや称号で言えばどれくらいのものでしょうか。これについては昔からレートや地域によってどうだのと色々言われてきました。
結論から先に申し上げます。雀荘によってまちまち過ぎて比較できるはずもありません。そもそもそのような比較自体がナンセンスというものです。
参考サイト：雀荘・麻雀検索 「雀サクッ」
全国の雀荘の数はここでヒットするだけでも数千件あります。一雀荘における構成員（客や店員）の数は、一ネット雀荘のクラス（ハンゲで言えば貴族卓やHI卓）内の構成員のそれに比べ遥かに少なくなります。もちろん、お金を賭けて行う以上、ネット雀荘のように全くの初心者が打つことは滅多にないでしょうし、レートが高さと客層のレベルの高さは若干相関するとは考えられますが、それを除いては、実力による選抜要素は一切ありません。麻雀打ちをランダムにそれぞれ10人集めた集団Aと集団Bとの実力差は、1,000人集めた集団Cと集団Dとのそれより大きく偏る可能性が高くなるのは明白です。故に、フリー雀荘を一括りにして（あるいはレート毎や地域毎に分けて）、レベルがどの程度であるかを論じることは（選抜要素のあるネット上位層のレベルがどれくらいかを論じることと異なり）極めてナンセンスなのです。ごく自然に考えれば判ることなのですが、何故かこの根本的な問題を全く考慮に入れていない語りがこれまで幾度となく、そして今でもあちこちで行われているのです。
フリー雀荘の勝ち分で食っていくことは可能か
これはネット雀荘最強（彼より強いと言える人は、私の知る限りではいません）の方のフリー雀荘での成績です。
１半荘あたりにかかる平均時間を40分とすると、点５で半荘収支400円の猛者であっても、時給に換算すると600円。東京都内の最低賃金が時給739円なので、どんなアルバイトよりも割に合いません。ピンの場代600円で同じだけの収支が得られるなら時給に換算すると1,350円です。しかし、ピンで同じだけの戦績が出せるほど温い雀荘はそうそうないでしょう。尚、都内でピンより高いレートの雀荘は無いわけではありませんが、警察の摘発を受ける危険性が高いのでお勧めできません。
よって、余程の強者であっても、フリーの勝ち分だけで食っていくことは、現時点ではほぼ不可能であると言えます。何せ、物価が現在の５分の１以下であった40年以上前から、雀荘のレートは変わっていないのです。
参考文献：まぐまぐ！メールマガジン 麻雀随筆 「国会の賭け麻雀レート論議を確認する」(Vol.70 2006.10.29発行)
”麻雀のギャンブルとしての魅力”は、現代の雀荘においてはほとんど無いと言ってもよいでしょう。
