プロ雀士の実力1

プロ雀士の実力はいかほどのものか

麻雀プロのなる為には団体の試験を受けることになります。試験はどこの団体も、筆記、実技、面接の3つに分かれます。(「2007年日本プロ麻雀連盟試験」)

筆記試験は、客観的な解答が存在することが望ましい(連盟は何故か何切る問題も出題しますが)ので、点数計算問題はどこでも毎年出題されます。点数計算ができることは、もちろんプロとして必要な技術ですし、戦績にも影響します。しかし、点数計算ができること自体は、それほど戦績に大きな影響があるとは言えません(プロ試験で出題されるような難しい点数計算が問われるような状況、牌姿が実戦で出現することは稀であるので)。実技に関しても、実力というより、対局時のマナーを問う為に行われるものなので、実力はあまり関係しません(麻雀が数半荘の結果で実力が測れるゲームでないことは当然のことなので仕方のないことですが)。よって、プロ試験自体に、実力による選抜要素はほとんどありません。実力は初心者クラスであっても、プロ試験用の勉強をしていれば合格できるものです。プロを名乗っているのに下手な打ち手が居たとしても、何ら不思議なことではないのです。

では、プロのリーグ戦や大会で実績を残しているプロの実力はいかほどのものでしょうか。ネットやアーケードの麻雀にプロが参戦しているもので、プロの戦績が公開されているものを参考にしてみます。

麻将連合プロの戦績

麻将連合プロ マージャンリーグ2 総合戦績

麻将連合は、団体の試験に合格しただけではあくまで”選手”であり、プロを名乗る為には麻将連合の大会で結果を残す必要があります。よって、ここに挙げたプロは皆実績のあるプロです。麻将リーグの打ち手の平均レベルについてはよくは判りませんが、有料ネト麻なので初心者の割合は少ないが、戦績による選抜自体は存在しないので、ハンゲ荘で言えば良くて大富豪、実際はそれより下と思われます。

日本プロ麻雀協会の上位リーグプロの戦績

MJ4で、Sランク(MJ2またはMJ3発足時点で協会の頂点のAリーグに在籍していたプロが対象になっているものと思われます)に認定されているプロの平均順位をピックアップしてみました。プロが参戦しているのは、プロリーグ、上位のレギュラーリーグ、大会等で、面子の平均レベルとしては大富豪ロビーと同等くらいであると思われます。参戦回数が少ない(300戦未満)プロは除外してあります。

日本プロ麻雀協会Sランクプロ MJ4 総合戦績

確かに上位のプロの戦績には目を見張るものがあります。ネット雀荘でも十分トップクラスと言えるのではないでしょうか。しかし一部に、プロどころか、初心者レベルとしか言いようがない悲惨な戦績のプロもいます。一体これはどういうことでしょうか。その理由は、プロ内での選抜システムに問題がある為です。次回はこの問題についてから話を始めたいと思います。

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