プロ雀士の実力2

上位プロ=実力者?

参考サイト:日本プロ麻雀連盟 「第25期プロリーグ

プロ団体の中で最も構成員が多いのが日本プロ麻雀連盟です。その連盟が主催するタイトル戦の最高峰がこの鳳凰位戦です。鳳凰位戦はリーグ戦形式で、A1〜D2までの9リーグに分かれリーグ内の成績で昇級降級が決まります。A1リーグの上位3名が鳳凰位決定戦に進出し、現鳳凰位を合わせた4名で鳳凰位を争うことになります。

さて、この鳳凰位戦及び挑戦者を決めるリーグ戦、一体半荘何回くらい行われているでしょうか。連盟のHPを見れば答えは判りますが、鳳凰位決定戦が3日に渡って半荘18戦、Aリーグは10節40戦、Bリーグ以下は5節20戦です。

何度も言います。麻雀は運の要素が非常に強いゲームです。

参考文献:システマティック麻雀研究所 「麻雀論考」(第2回 実力のばらつき参照)

数十試合程度の結果から実力を語るのは実にナンセンスなのです。20戦中一度もトップを取れなかったり、100戦以上に渡って絶好調が続いたりすることは、長く打っていれば誰しも経験することです。現行のリーグ制度では、偶々運良くタイトルを獲得できた平凡レベルのプロや、実力はあるのに不運で長年下位に甘んじているプロがいたとしても何ら不思議なことではありません。否、いないほうが不思議だと言ってもいいでしょう。もしそのようなプロがほとんどいないというのであれば、数十試合でも十分に実力差が出るほど、上位者と下位者の実力が極端に差がある、即ち、プロ団体としての平均レベルが極めて低いということになってしまいます。しかし、実際は下位リーグのプロでも実力者はいますし(福地誠blog 「プロの場に学べるか?」参照)、上位リーグのプロでもどうしようもなく弱い人がいることは前回言った通りです。よって、現行のプロのリーグ制度は、ほとんど運のみ(もしくは、昔から所属していたので最初から上位リーグに所属しているベテラン有利)であり、実力による選抜システムとして機能しているとはとても言えません。上のブログの方はそれでも、上位プロと下っ端プロには観戦したときに歴然の差があると主張しているようですが、例え差があったとしても、戦績に大きく影響するような、”歴然の差”があるはずもないのです。

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