単独ターツと複合ターツの比較

ターツ同士の選択をする場合は通常ターツを落としてもシャンテン戻しにならない。つまりはターツオーバーの形であったように、この選択を行う場合も原則ターツオーバーの状態である。(ターツオーバーでない場合は、(1)を選択するとシャンテン戻しになり、(2)孤立牌から1枚切る選択肢も出てくる、(1)(2)(3)の選択があり得るケースは多くの場合手役絡みであり考慮しなければならない要素が多くなるのでその時にまた取り上げる。)

(1)単独ターツ(トイツ)落としと(3)複合ターツから1枚外すとの比較

牌効率の原則は、テンパイに近い段階での受け入れが広くなるように打つことである。(3)の選択をした方が直接の受け入れは広いことが多いが、テンパイに近い段階で複合ターツが残っている方が手広くなる。よって、ターツオーバーの場合は、原則(3)よりも(1)の選択を取るべきである。ターツ同士の選択では、もちろん一番弱いターツを切ることになる。ターツの2牌を落とすことになるので余剰牌(更に受け入れを増やす牌や手役絡みの牌やドラ、安牌等)を持つことができるのも見落とせないメリットである。

例外は以下の通り。

@複合ターツが最も弱い単独ターツより下位のターツ

単独ターツが全部リャンメンで複合ターツはカンチャントイツのような場合。もちろんこれはテンパイに近い段階でもリャンメンを残したほうが広くなるので、複合ターツを、もし他のターツよりも先に埋まったときの形が強くなるように1枚落とす。(例:他がピンフ形なら八九九から打九。)

一一三五五(3)(4)2334578 →打8

これくらいなら流石にマンズには手をかけ辛くロスは9だけなので打8

A形としては最も弱い単独ターツが先に埋まった時に特に強いので、どの単独ターツにも手をかけられない時

形として最も弱い単独ターツが手役やドラ絡みのような場合。手役絡みであれば喰い仕掛けによってメンゼンにおけるスピードのロスもカバーできる。

例:八九(5)(6)(7)(8)(9)11278白白 →打2

ターツオーバーについて取り上げたので、ターツオーバーの形における単独ターツと孤立牌との比較も行う。

ターツオーバーなのでターツを落としてもシャンテン戻しにならないので、孤立牌を残すことにターツに存在しないメリットがある場合、言い換えれば、孤立牌が最も弱いターツの下位互換にあたる牌でなければ残すべきということである。(安牌のように和了だけに関しては下位互換の牌を残すかどうかは微妙。出来面子が少なく手が遅そうなら残すのが有力。)

例えば孤立3〜7牌ならペンチャンより残す(テンパイに近い段階での受けが広くなるので)、三四四五三四五六のような浮き牌ならカンチャンよりも優先する。ドラや手役絡みの孤立牌ならリャンメンターツを落とすこともある。(打点や喰い仕掛けができるようになるというメリットの為に下位互換にならないのがポイント。)雀頭の無いターツオーバー形なら愚形ターツより七八九九のような亜リャンメン形を残して頭に困らないようにする方が良い。

ドラ一
一三四(1)(3)(5)(6)3455東東東 →打(1)

二三七八九九(2)(3)(7)(9)2345 →打(9)

1シャンテンになった場合の直接の受け自体は増えないが、受けが増えるようなツモがある場合に、ターツオーバー形を残すかどうかは微妙。どちらが良いかは今後の研究課題。

ドラ5
一三五六(1)(1)(2)1367南南南 →打(2)か打一三

ドラ四
一一三五六(7)(8)2467789 →打三

リャンメンターツが足りているなら打三がやや有利か。(二引きのメリットがそこまででもないので。)

ターツオーバー時は、受けにフォローはないが1枚切っても複合ターツが残る(一三三五等)愚形ターツを単独愚形ターツより優先した方が良くなる。これも、テンパイに近い段階での受け入れを優先したほうが良い為である。

五六(2)(3)(5)(6)133589北北 →89落とし

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