孤立数牌とオタ風

「配牌で一四一のような受け入れが他の牌とかぶっている端牌と、孤立した客風がある場合にどちらを先に切るべきか」

これも、客風は将来安牌になりやすいという、数牌とは異なる性質を持っているが故によく問題になります。

手牌の守備力をどの程度重視すべきかを判断するのは非常に難しいですが、私は平場の配牌の時点であれば、守備を考慮するより少しでもアガリ率を上げた方がいいと考えています。

一四一が有効に利用されるには、二三と引いて一二三四となった場合です。この形になる為には一手前の一三四の形から一を残す必要があります。逆に言えば、一三四の形になっても結局一が押し出されるような手牌であれば一を持っていてもアガリやすくならないので、守備力の差で客風を残した方が有利になるわけです。

※以下の手牌はいずれも東家配牌、ドラ九とする

一四七九(2)(3)(4)(8)11367西

この手は打西として三ツモでも打一とすることになります。よって先に打一とします。

一四七九(2)(3)(4)(8)1167西北

今度は打西としてツモ三は打北とします。よってまだ一を残して打西とします。

一四(2)(3)(4)(8)1167西北中中

前と同じように見えますが、今度は打一とします。何故なら中の対子があり鳴いていける手なので、西北が重なったときに鳴き易いという、“受け入れ"に関するメリットを優先したいからです。

一四一と客風のどちらを先に切るべきか。これ自体は些末な問題なので、どちらを先に切っても戦績にはほとんど影響はありません。ただ今回のような、部分的には有効牌(一に対する二三)であっても、手牌全体で見ると有効牌とはいえないものがある為に、部分的に比較した場合とは優劣が異なるケースは色々あります。そのような場合に今回挙げたような考え方を押さえておくと、精度の高い打牌がスムーズにできるようになると思います。

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