2軒リーチの対応

今回は二軒リーチに対する対処について。

対2軒リーチの攻防シミュレーション結果

2軒リーチに対して攻めたり、ベタオリした場合の和了率等のグラフは以下のとおりである。


図1. 自分の待ちが良形待ちで、双方に対して安牌(危険度0%)を切って攻めた場合

図2. 自分の待ちが良形待ちで、双方に対してスジの端牌(危険度5%)を切って攻めた場合、或いは、自分の待ちが良形待ちで、一方に対して無スジの端牌(危険度10%)、他方に対して安牌を切って攻めた場合

図3. 自分の待ちが良形待ちで、双方に対して無スジのスジ牌を切って攻めた場合

図4. 自分の待ちが悪形待ちで、双方に対して安牌(危険度0%)を切って攻めた場合

図5. 自分の待ちが悪形待ちで、双方に対してスジの端牌(危険度5%)を切って攻めた場合、或いは、自分の待ちが良形待ちで、一方に対して無スジの端牌(危険度10%)、他方に対して安牌を切って攻めた場合

図6. 自分の待ちが悪形待ちで、双方に対して無スジのスジ牌を切って攻めた場合

図7.二人に対して完全にベタオリした場合 

図8.二人に対して不完全にベタオリした場合(双方に対して平均して危険度約1.5%の牌を切る)

自分もテンパイしている場合の押し引きの基準

上記データを参照すると次のことが言える。

良形(2軒リーチなので出やすさは余り関係ない為、ここでは字牌絡みでも枚数4枚以下は愚形扱い)テンパイから両者共に安牌を切る場合(図1)
巡目に関わらず和了率が放銃率の倍以上あり、しかも一発和了率が高い。よって、放銃を特に回避したい局面でなければのみ手で追っかけてもよい。
愚形テンパイから両者共に安牌を切る場合(図4)
巡目によらず和了率と放銃率がほぼ同じ。よって、他二家の平均和了点と同程度あれば追っかける。満たない場合はテンパイ取りダマから危険牌を引いたらオリ(手変わりによって追っかけられる条件を満たしたら追っかけ)が得策か。共通安牌が他に無い場合は追っかけ。(2軒リーチは決着が付くまでが1軒より早く、攻めている他家が最低二人はいることから安牌も増えやすい為、共通安牌が2枚あればオリきれる公算が高い。)
良形テンパイから双方に対して危険牌(一家あたりの危険度10%とする)を切る場合(図3)
放銃率が和了率を若干上回る。満貫クラスの打点が必要。安牌の多寡による押し引きの変化は上と同様。
愚形テンパイから双方に対して危険牌を切る場合(図6)
放銃率が和了率の倍以上になる(終盤は特に差がつく)。よっぽどの大物手か、局面上オリるわけにいかない場合を除いてオリ。共通安牌が存在しない場合も、これだけ不利であればできるだけ放銃を回避するように打つのが得策。
片方に対して危険牌(危険度10%)を切る場合(図2,5)
原則としてリャンメンならリーチ、愚形は5,200点以上なければオリ。双方に5%程度の危険牌を切る場合もほぼ同様。

このように、1軒リーチの時より更に良形有利となっている。オーラスでの点数状況等の理由から愚形にして高打点にすることがどうしても必要な時でなければ良形にすべき。

2軒リーチにオリる場合の対処法について

共通安牌があればもちろん優先して切るが、共通安牌が無い場合は、両者に中途半端に安全そうな牌(無スジ1・9等)より、どちらか片方に対してはほぼ確実に通っている牌を優先して切る方がよい。

片方に通っている牌が複数ある場合は、より振りたくない方(親や点数状況的に振りたくない他家)に通っている牌を優先。(もちろん、振りたくない方への安牌が複数あれば、もう片方に対して安全度が高いものを優先する。)2軒リーチが掛かるとどうしても焦ってしまうものだが、より振りたくない方に対して安全な牌をまず探し、その中でもう片方に安全な牌を探すとやりやすい。

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