ドラ切り

相手の手牌を読む上で、特に強い情報となり得るのがドラ(特に中張牌のドラ)です。

ドラ切りリーチ(ダマや仕掛けてのテンパイも含む)

ドラを切っても打点十分の手(他のドラがあるかドラ暗刻からの切り出しである七対子やメンホン七対等、いずれもレアケース)でなければ単騎待ちであることはほぼ無いと言えます。また、カンチャン待ちのもろ引っ掛けである可能性もドラを切っても打点十分の手でない限り可能性は低くなります。ただ、これ以外に分かることはあまりありません。何故なら、ドラはできるだけ使いたい牌であるので、ドラがテンパイまで残されることはごく自然なことである為、特定の形を想定しづらいからです。(特定の形を想定する為には、他のケースを否定できるほどのレアケースが起きている必要がある。)

「ドラ切りリーチのドラ跨ぎは安全」という格言もありますが、これはドラ切りリーチが特定の形を想定しづらい故に待ちが絞りにくいので、相対的にドラ跨ぎでも通る確率が増すというだけであり、他の無スジに比べてとりわけ安全になるというわけではありません。

ドラ→ある牌でリーチ

逆に、テンパイ以前の段階でドラが切られている場合は、情報として有力なものになると言えるのです。

テンパイ以前にドラが切られている場合は、ドラが待ちの関連牌である可能性はかなり低くなるというのが分かりやすい(出現頻度も高いので読みとして役に立つ機会も多い)例です。例外は二三四(3)(4)(4)(6)(7)(8)22466 ドラ(4)からの打(4)や、二三三六七八(r5)(6)(6)23488 ドラ(6)から打(6)のような、ドラを切らないとしても打点面で余り差がつかない(あるいは手役絡みで高くなる)上に待ちが悪くなったり手役が確定し辛くなる(あるいは消える)場合です。限定された牌姿を想定しないといけないのでレアケースであると言えます。ドラが八であれば六九リャンメン、七九のシャボ、ペン七、カン五七が否定される程度ですが、ドラが(5)であればペン(3)(2)(8)シャボ、(1)(4)(6)(9)リャンメン以外の(2)(8)牌がほぼ通ることになるように、ドラが真ん中に近いほど強い情報になります。

そして、ある牌が待ちの関連牌である、2面子完全形であったケースが多いことが次の理由から読めます。

  • ドラは通常孤立牌として残すのに最高の牌なので、2面子余剰牌形であったとは考えにくい。(例外は一色手等の変則手や、安全度を重視する場合の安牌。)
  • 同様の理由でくっつき形であった可能性も低くなる。
    ドラが端に近い牌であればくっつき枚数重視でドラを切ることも多いが、ドラが3〜7の中張牌であれば特に低くなる。
  • ヘッドレス形であったケースも若干減る。一一二三と持っていて一を切ればヘッドレス形になるが、ドラが一なら二三落としてドラヘッドの2面子余剰牌形に受ける等打点面の理由で。)

ただ、否定できるほどではない。

更に、前回挙げた、(5)(2)(ドラ(5))のような場合と合わされば、上で挙げたような例外のケースもほとんど無くなるので、2面子完全形であった可能性がほぼ100%になるのです。考えられる例外はヘッドレス形で(2)(2)(2)(5)と持っていた場合くらいです。

立体牌図

上のような河でリーチが入った場合、入り目でなければまず待ちは六九九と何かのシャボであることが読めます。つまり、九が当たる確率は約50%(六も25%以上の確率で当たる)です。例えテンパイしていたとしても、よっぽどの勝負手でなければ切るべきではありません。(ドラ(6)(3)のような場合でも、(3)周りはFランク牌より危険になる。)

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